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2017-06

あいまいな説明 - 2006.02.11 Sat

グリモールド・プレイスにハリーを訪ねてきたスネイプ先生。新学期から『閉心術』の課外授業を受けるように、と話します。なぜ、と問うハリーにスネイプ先生は答えます。「なぜなら校長がそうするのがよいとお考えだからだ」(5巻24章p.160)
その『閉心術』を教えるのがスネイプ先生と知って驚くハリー。シリウスに、ダンブルドアが教えない理由を問われ、「たぶん、あまり喜ばしくない仕事を委譲するのは、校長の特権なのだろう」(5巻24章p.160)とスネイプ先生は答えました。

校長もスネイプ先生もこの説明でハリーが納得すると思ったのでしょうか。今年度になって目を合わせようとしない校長に不信感を抱いているハリーが、校長がやれと言ったから、と素直に従えるはずもないでしょうに。

その後、最初の閉心術の授業で、再び説明をするスネイプ先生。会話になっていて、ハリーの言葉がしばしば話の腰を折るので要点が見えにくいと思いました。
抜き出してまとめてみると以下のようになります。
・『閉心術(へいしんじゅつ)』は外部からの魔法による侵入や影響に対し心を封じる。
・ヴォルデモートは『開心術(かいしんじゅつ)』に長けて、人の感情や記憶を引き出す事ができる。
・ハリーは何らかの絆により、離れていてもヴォルデモートと思考を共有できる。
・ダンブルドアはこの状況を止めさせたい。
・ヴォルデモートも思考の共有に気が付き、さらにハリーの思考や感情に入り込める可能性があると気付いた。 
・ハリーに何かをさせようとするかもしれない?
つまり、『開心術』に長けたヴォルデモートが、離れていても思考を共有できるハリーに、その思考を操作することで何かをさせる可能性がある。このため、思考や感情に入り込ませないよう『閉心術』を学ぶ必要がある、ということでしょうか。
しかし、この会話で「僕に何かをさせようとするかもしれないんですか?」と聞くハリーに、「そうかもしれぬ」と答えたのはあまりにも曖昧な感じがします。
結局、目的がはっきりしないまま授業が始まった印象です。案の定、ハリーは真剣味が足りませんでした。

後の37章p.628で、ダンブルドアが言っているように、しっかり説明すべきだったと思います。この時点で納得のいく説明がなされていれば、悲劇は起こらなかったように思うのです。神秘部について聞いてきたハリーに、スネイプ先生は有無を言わさない態度で話を打ち切っています。それほどまでに隠す必要はあったのでしょうか。
ダンブルドア本人からの説明はできなくても、スネイプ先生に説明させればよかったと思うのですが。理由を曖昧にしたまま、やれと言われてやれる歳では既にないということに大人たちは気付かなかったのでしょうか。

● COMMENT ●

過去のコメント

問題の根は深い (たこぽん) 2006-02-12 00:25:01

 ハリーは、1~4巻まで常に死と隣合わせの試練に打ち勝ってきました。だからこそ、ダンブルドアはハリーに何らかの形で名誉を与えるべきだったと思いますね。
 この点がクリアされていなかったから、話がこじれたんでしょうね。
 僕はハリーが閉心術を学ぶ意味はちゃんと理解していたと思いますよ。他者の心を支配する魔王から守る術が大切なのは自明でしょう。
 ハリーが閉心術を真面目に学ばなかったのは、お互いに信頼関係が全くない相手から教わねばならかったし、自分がリーダーのクラブDAの会合が忙しかったからでしょう。この点に関してはスネイプの方が折れるべきだったと思いますよ。ハリーの嫌な思い出だって探ったわけですし、お互い様でしょう。
 結論としては、
1.最大の問題点は、ダンブルドアの説明不足。
2.校長が汚れ役を他人に押し付けているのも問題。
3.ひきうけた以上、スネイプはもっと我慢。(どうせシリウスがしゃべるでしょ)
4.ハリーもスネイプに対してユーモアが必要。(たまにはスネイプから空手チョップを頂くような関係がなきゃねえ)






理解不足 (二尋) 2006-02-12 19:55:49

たこぽんさん、貴重なご意見ありがとうございます。参考になります。
確かに、問題の根は深いですね。

>僕はハリーが閉心術を学ぶ意味はちゃんと理解していたと思いますよ。他者の心を支配する魔王から守る術が大切なのは自明でしょう。
私はハリーが理解していたかどうか疑わしいと思っています。
ヴォルデモートに思考を支配されるということがどういうことか、この時点では実感できないと思います。同じ場所の夢を繰り返し見るということしか体験していないのですから。ハリーは単に『外部からの魔法の侵入に対して心を封じる』術(すべ)を学ぶという意識がある程度だったのではないでしょうか。自分がどんなことをする可能性があるのかは想像できなかったと思います。
実際はヴォルデモートに思考を支配されてダンブルドアを攻撃したりスパイしたり神秘部に侵入する可能性があり、ダンブルドアはそれを憂いていたわけです。そこまで詳しく説明がなされていれば、ハリーとて真剣に学んだと思うのですが。
ダンブルドアが目を合わせない理由、スネイプにやらせた理由など、事後に語った全てを始めに話しても支障はないと思うのです。

>お互いに信頼関係が全くない相手から教わねばならかった
これはネックだと思います。だからこそ、閉心術の授業で却って精神的に弱められていると感じてしまったのでしょう。

>ひきうけた以上、スネイプはもっと我慢。
これはあると思います。あまりにも大人げないですね。

まだまだ閉心術の授業については疑問点があるので今後も考えていきたいと思います。



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