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2017-08

敬称 - 2015.09.19 Sat

先日、いただいたコメントにお返事しようと調べものをしているうち、気になることが出てきました。
スネイプ先生が生徒を呼ぶ時の敬称のことです。

スネイプ先生はハリーに呼びかける時、「ポッター!」と苗字を呼び捨てしています。
物語を通して、ハリーに対して一番最初に言った言葉も「ポッター!」です。
しかも、その初授業の中では「ポッター、もう一つ聞こう。ベゾアール石を~」「クラスに来る前に教科書を開いて見ようとは思わなかったわけだな、ポッター、え?」「ポッター、モンクスフードとウルフスベーンの~」「教えてやろう、ポッター」「ポッター、君の無礼な態度で、グリフィンドールは一点減点」「君、ポッター、針を入れてはいけないと~」(1巻8章p.203~206)と口を開けば「ポッター」と言っています(笑)

スネイプ先生が他の生徒を呼ぶのはどうでしょう?
1巻でドラコと口喧嘩していたロンには「ウィーズリー!」と呼びかけています。
2巻では「ウィーズリー、君はフィネガンと組みたまえ。ポッターは」と言った後、「マルフォイ君、来たまえ」「それに、君、ミスグレンジャー―君はミス・ブルストロードと組みたまえ」と声をかけています。
マルフォイ君の「君」は原文ではMr(ミスター)です。スネイプ先生、マルフォイにはミスターをつけていたんですね。校長に志願されては?とのマルフォイの提案には「これ、これ、マルフォイ」と呼び捨てです。
3巻では「ウィーズリー、マルフォイの根を切ってやりたまえ」(3巻7章p.163)「オレンジ色か、ロングボトム」(3巻7章p.165)など呼び捨てにして同じ場面でもハーマイオニーには「ミス・グレンジャー」と呼びかけています。

ちなみに他の先生方、マクゴナガル先生は「ハリー・ポッター…!」とハリーがネビルの思い出し玉をキャッチした時言い、その同じ場面で他の生徒を「ミス・パチル」「ミスター・ウィーズリー」と呼んだ後、ハリーには「ポッター」と呼びかけています。その後授業中のウッドを連れ出し、「ウッド」と呼びかけています。ハロウィンのトロール騒動の時はハーマイオニーを「ミス・グレンジャー」と呼んで減点しています。4巻で転びかけてハーマイオニーの首にしがみついた時は「おっとー失礼、ミス・グレンジャー」で、3巻で新学期ホグワーツに到着したばかりのハリーとハーマイオニーに呼びかける時は、「ポッター、グレンジャー!」でした。
ダンブルドアは概ね「ハリー」と呼んでいます。フォードアングリアで学校に来た時は、ロンを「ミスターウィーズリー」と呼んでいました。
ロックハート先生は「ハリー」「ドラコ」と呼ぶ一方、決闘クラブでは「マクミラン」「ブート」「ロングボトム」「フィンチ-フレッチリー」と苗字を呼び捨てています。女子生徒は「ミス・ハーマイオニー・グレンジャー」と恭しく呼んだり、「ミス・フォーセット」と呼んだり、敬称はついています。
ビンズ先生はミス、ミスターの敬称をつけています。
ルーピン先生はファーストネームで呼んでいます。

ファーストネームのみを使う先生は、生徒との心理的な距離が近いように思います。ルーピン先生などは生徒の目線にとても近いと感じます。
ビンズ先生は、丁寧ではあるものの、名前を正確に呼べない辺り、生徒を聴衆という一塊の集団と見ていて、個人を見ていないようです。
マクゴナガル先生は改まった場面や叱る時などに敬称をつけ、そうでない時も苗字で呼び、ファーストネームでは呼んでいないようです。一定の距離を保っているように見えますが、そこには生徒に対して一定の距離を置かなければならない、という何か自分を律する気持ちがあるように見え、もしその抑制が何かの加減で取れたら、ファーストネームで呼びそうな温かい気配は感じます。実際、同僚は「セブルス」とか「シビル」とかファーストネームで呼んでいます。

スネイプ先生もマクゴナガル先生に近いところがあるように思います。
生徒をファーストネームでは呼ばない、というところです。生徒に対して一定の距離を保っているのでしょう。
苗字を呼ぶにしても贔屓している男子生徒には状況に応じてミスターをつけ、贔屓していない男子生徒は呼び捨てで、女子生徒は基本的にミスをつけて呼んでいます。
教職員に対してもほとんどが苗字の呼び捨て「ルーピン」「ダンブルドア」「フィルチ」ですが、マクゴナガル先生のことは「マクゴナガル先生(Professor McGonagall)」「ミネルバ」と呼んでいます。やはり、女性に対してはある種の敬意を払っているように見えます。

さて、このように一定の法則を以て生徒や先生を呼んでいるように見えるスネイプ先生ですが、ちょっと違うと思われる部分があったので気になりました。冒頭に書いたのはこのことです。
グリフィンドールのシェーマス・フィネガンのことを、一度「ミスター・フィネガン」と呼んだことがあったからです。6巻の『闇の魔術に対する防衛術』の授業で、シェーマスが亡者のことを質問した時です。
スネイプ先生はマルフォイには「ミスター」を頻回に使用していましたが、グリフィンドールの男子学生は呼び捨てが常でした。なのになぜ?と思い、一つの考えに行きつきました。
その考えを裏付けたくて、英会話の先生に「一人の教師が生徒を呼ぶ時に場面によって敬称をつけたりつけなかったりするのはどういう心理だと思いますか?」という質問をしてみたのが昨日です。
ミス、ミスターの敬称を使う時、嫌味の場合もあるにはあるけれど、大人扱いをしているよ、と示したい時も含め、概ねそこにはリスペクトの気持ちは存在する、と言われました。

リスペクトの気持ち!
この時、シェーマスは成人しています。少なくとも姿現しの試験日までには誕生日を迎える生徒に含まれており、試験日までは二週間余りです。だから、スネイプ先生は大人として扱っているのではないか、というのが私の考えでした。
ハリーはまだ未成年だったし、これがスネイプ先生の授業としては最後の場面で、比較できないのですが、同じ授業で、ロンを減点する時も「ウィーズリー」と単に苗字だけを呼ぶのではなく、フルネームで呼んでいるので、その辺何らかの区別があるのかもしれません。そこに何らかの敬意があったと考えたいです。

● COMMENT ●

そこまで調べていただき、ありがとうございます(嬉涙!)わかりやすいです。ありがとうございます。
ちなみに先日、炎のゴブレットを借りました。そこでふと思ったのはヴォルデモートが
「一人は永遠に去り、~」と言っているところで「死あるのみ」と言われています。
そこについて質問なのですが、ヴォルデモートはスネイプがもう戻ってこないと知っていたのでしょうか?
あと、よかったら他の2人の名前も上げてくだされば幸いです。

>ssさん

コメントありがとうございます。
炎のゴブレットの映画でのヴォルデモートのセリフではなく、原作の「ここには、六人の死喰い人が欠けている……三人は俺様の任務で死んだ。一人は臆病風に吹かれて戻らぬ……(略)一人は永遠に俺様の下を去った……もちろん、死あるのみ……そしてもう一人、~」(4巻33章p.451)のことをおっしゃっているのですね。
原作4巻と6巻を参考にして私の考えを答えします。

ヴォルデモートは復活した後、ワームテールの腕の闇の印に指を押し当て、死喰い人を招集しました。
この招集時、現れなかった誰かを指して「一人は永遠に去り、〜」「死あるのみ」と言ったのを、誰かわからないまでも現れなかったうちの一人、スネイプ先生を指しているのではないかと推測できます。
後に6巻2章でベラトリックスに対してスネイプ先生は「二時間後に参上した」と言い、「我輩が遅れたことで、はじめは闇の帝王のご不興を買った。しかし我輩の忠誠は変わらないとご説明申し上げたとき、いいかな、その後立腹は完全に消え去ったのだ(中略)闇の帝王は、我輩が永久にお側を去ったとお考えになったが、帝王が間違っておられた」(6巻2章p.45~46)と言っていることから、ヴォルデモートが炎のゴブレットで言ったのはスネイプ先生だとわかります。
ヴォルデモートは、「永遠に去った」と4巻では思いましたが、6巻の時点では「永遠に去ったとは考えていない」ということになります。
二重スパイのスネイプは自分の側にいると思い込んでいて、スネイプ先生が死んだ時もまだダンブルドア側だったとは気づいていませんでした。結局ヴォルデモートを騙し通すことはできたのだと思います。

他の2人とは、死んだ3人以外で戻らない人物のことですね。
「一人は臆病風に吹かれて戻らぬ」と言っていることから、カルカロフではないかと思われます。もう一人、既に任務に就いている、というのはクラウチ・ジュニアのことだと思われます。「その忠実なる下僕はホグワーツにあり、その者の尽力により今夜は我らが若き友人をお迎えした」と言っているからです。

ありがとうございました

>s.sさん

どういたしまして!


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