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2017-09

スネイプ先生とルーピン - 2011.04.03 Sun

「あの子に情が移ったというのか?」と問われ、「彼に?」と答えつつリリーと同じ牝鹿のパトローナスを出した時のスネイプ先生の気持ちについての私の解釈は、一通り7巻を語った最後にまとめようと思います。

次の場面でスネイプ先生は、ハリーがダーズリー家を離れる日付と、移動方法について、ダンブルドアから指示を受けています。
ダンブルドアは、ホグワーツの生徒たちを守るためには、スネイプ先生ができるだけヴォルデモートの腹心であり続けるよう、正確な日付を伝えるよう指示しています。
次の場面で、マンダンガスに服従の呪文をかけるスネイプ先生の様子が、その次の場面で、移動当日にルーピンを守ってジョージに怪我を負わせてしまった様子が示されました。

スネイプ先生がダンブルドアを殺して逃亡した後もスネイプ先生の人間性を信じて疑わなかった私でしたが、ジョージが耳を切られた場面で、ガクンと心臓が落ち込むような感覚を覚えました。スネイプ先生は、人の身体を傷つけるような真似だけは決してしないと思っていたからです。
それがこの記憶によって事故だと明らかになり、安堵しました。

しかし、スネイプ先生は安堵どころではなかったと思います。
この時ジョージはハリーの姿をしていたわけだし、スネイプ先生は間違いなく本物のハリーだと思って追う側にいたはずです。ハリーの身が危なくなれば、それこそ事故の振りをしてでも死喰い人側を攻撃するつもりだったでしょう。
ところが、実際は、ハリーではなくルーピンの身の安全まで守ろうとしたために、逆にハリーを傷つけることになってしまい、スネイプ先生は狼狽し、激しく自分を責めたことと思います。ルーピンを守ってハリーを死なせてしまっては、本末転倒ですから。

スネイプ先生にとっては、ハリーだけが特別な存在というわけではなかったのだ、と思いました。
死喰い人に背中を狙われたルーピンを守ろうと、咄嗟にセクタムセンプラを放ったスネイプ先生には、反れたらハリーを傷つけるかも、とまでは思い至らなかったのでしょう。それだけ夢中だったのだと思います。
リリーだけを愛し、その遺志に従ってハリーを守ることに専念していたなら、ここまでルーピンを守ることに必死になったりはしなかったと思います。単にその場面においてハリーを守る存在として見ているだけなら、やはりハリーが第一で、ルーピンの危機は二の次だったはず。
ルーピンもまた、元同級生、元同僚、そしてハリーを守る同志として、スネイプ先生にとって大切な存在だったことをこの行動は示していると考えています。

また、7人のハリーの中から、ルーピンと一緒にいるハリーを本物だと考えたのは、ルーピンならハリーを守り切るだろうという推測があったからではないかと私は見ています。
ヴォルデモートはまずマッドアイ、次にキングズリーチームを狙ったというのに、スネイプ先生がこの二人を差し置いてルーピンチームを選んだのは、その能力を高く評価したのと、ハリーを思う心を理解していたからではないかと思います。
それまでのやり取りの中では、お互い通じることがあったかよくわかりませんが、実はスネイプ先生は、ルーピンに対して大きな信頼を寄せていたのではないかと、この場面から感じます。

残念なのは、この事故によってルーピンのスネイプ先生に対する印象が以前にも増して悪くなったこと、そして、事実を知らないまま、ルーピンも死んでしまったことです。
6巻では、ダンブルドアが信じているから、という理由で「セブルスを信じる」と言ったルーピンも、ダンブルドアが殺されてからは、ダンブルドアが信じたこと自体信じられないようで、スネイプ先生を語る口調はきつく、微塵も信じてはいない様子になってしまいました。
そんなルーピンには、さらにスネイプ先生を憎ませてしまった出来事が、実は自分を守ろうとした行動が原因だったと、ルーピンの守るハリーこそ本物だとスネイプ先生は思っていたと、どうしてもそれだけは知って欲しかったです。

もしかしたら、この場面、ハリーを通してルーピンに真実を知って欲しくて見せたのではないかと思っています。なぜなら、ハリーに渡した記憶の中でこの場面がそっくりそのまま抜けてしまっていても、ハリーには十分やるべきことは伝わったと思うし、役割を果たすことに支障はなかったと思えるからです。
ハリーへの情報提供というより、自分を知って欲しい気持ちから加えられた場面に私には思えます。
そうだとしたら、敵として心から憎まれたまま死なれてしまっては、スネイプ先生も浮かばれません。
ルーピンには生き残ってもらって、スネイプ先生の信頼と友情を感じ取って欲しかったです。そして、その孤独に思いを馳せて欲しかったです。
本当に、つくづく残念です。

● COMMENT ●

前に一度、書き込んだ事
がある者です。

(あいという名だったか
忘れました…すみません)

ルーピン先生との解釈…
思わず目頭があつくなり
ました。

7人のポッターについて
ですが…

あれだけ沢山いたから…
単純に誰を守ってよいか
わからず…目についたと
ころから、仲間を必死に
守っていったのだと思っ
たのですが…

そうですね…。

それなら記憶の場面で、
ハリーにルーピンを守る
シーンを見せなくても…
良いですよね…。

ルーピン先生を信頼して
いた…という解釈の方が
更に(それゆえ、心苦しいですが)…スネイプ先生はホグワーツで孤独を抱え
ていた訳ではない…と…
思えます。

脱狼薬も煎じていた位で
すしね…。


(関係ないですが…)
もう…何だか、最近泣い
てばかりな気がします。

前作のとき、映画館には
七回足を運びました。

その度、涙しましたが…
こんな気持ちで最終章を
観に行けるのかわかりま
せんが…観る事が弔いに
なると信じて足を運びた
いと思います。

すみません、解釈のところへ書き込む事ではありませんでしたね。

これからも、素敵な解釈
を楽しみにしています。

有り難うございました。

信頼できること

あいさん、コメントありがとうございます。
以前同じ名前の方から日記の方にコメントをいただいたことがありましたが、その方でしょうか?

私も最初は、とりあえず死喰い人らしく振舞うために適当なチームを追った、と考えました。が、常にハリーを守ってきた立場を考えると、ここはスネイプ先生なりに推理し、本当のハリーを探しただろうと考え直しました。そもそもハリーを無事に移動させる目的だったのだし、死喰い人の目を欺きながらハリーを守れるのはスネイプ先生しかいないので。

スネイプ先生がルーピンをそこまで信頼していたのなら、やはりホグワーツではそれほど孤独ではなかったでしょうか。
ルーピンの方は自分の判断で信頼しているわけではなさそうなので、やっぱりスネイプ先生は孤独だったような気もしますが、人を信頼できる、ということだけで孤独を和らげてくれそうにも思えてきました。ありがとうございます。

前作の映画は7回もご覧になったのですね!
私はあまりに少ない出番に、3回行っただけでした。
最期を見届けるのは、とても恐ろしく足が竦む思いです。
最期の場面を見ること以上に恐ろしいのは、映画に失望を覚えることです。
それだけは避けたいのですが、原作への思い入れが強すぎて、映画の表現に失望する可能性も大きいです。
でも、やはり見届けないことには気が済みません。
公開までには覚悟を決めなければ、と思っています。

私はジョージ(ロン)に伝えてほしかったのかな?と思いました

こんばんは。お久しぶりです^^;。

>もしかしたら、この場面、ハリーを通してルーピンに真実を知って欲しくて見せたのではないかと思っています。

私はルーピン教授だけでなく、ハリーを通してジョージやロンなどウィーズリー家の人にも伝えてほしかった。またハリーに自分の事を全て信用させるために見せたのではないかと思いました。

ここまで来てもうハリー側にはスネイプ教授に対する疑念はないでしょうが、特に家族思いのロンが『味方だったらじゃあなんでジョージを攻撃したんだ。そんな奴を本当に信用するのか?』とハリーを責めそうです。
恐らくこの記憶がハーマイオニーやロンと共有される事はスネイプ教授も承知だったのでしょう。ハリーまでとはいかないまでも、ロンの性格もスネイプ教授はある程度把握はしていたんじゃないかなと思います。

もっともあの状況で、そこまで判断できていたのかはわかりませんが…。ただ3人組の顔は判ったんじゃないかなと思います。

そうかもしれません

KUMORIさん、コメントありがとうございます。

>ハリーを通してジョージやロンなどウィーズリー家の人にも伝えてほしかった
言われてみると、そうかもしれないと思いました。呪いが当たってしまった時はジョージという認識があったかどうかわかりませんが、少なくともダンブルドアとの会話の中では「ジョージ・ウィーズリーの事故」となっているので、記憶を渡す時点ではわかっていますものね。ジョージを傷つけてしまったわけを、知ってもらうことは、ロンの親友のハリーには必要だと判断したのかもしれませんね。

また、事実を知ってもらいたい気持ちやハリーやロンに信じてもらいたい気持ちの他に、謝りたい気持ちもあったのではないか、という気がしてきました。
人の体を傷つけることを、スネイプ先生は望んでいなかったと思うので。
呪いが逸れて当たってしまった時、スネイプ先生はとても肝を冷やし、後に命に別条はなかったことを知って少し安心したと想像していますが、傷つけた本人に謝ることはできないこともわかっていたはずです。この記憶に、言えなかった謝罪の気持ちも込められているとしたら、それはそれでやはりとても切ないです。

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コメント下さった方へ

コメントありがとうございます。
以前コメント下さった時は、別のお名前だったのでしょうか、ちょっと思い出せなくてごめんなさい。

騎士団側の死者についてですが、物語中ではっきりスネイプ先生が認識しているとはっきりわかるのは、エメリーン・バンスまでのように見受けられます。マッドアイのこともきっと知っていたのではないかと思いますが。
ルーピンのことはまず知らなかっただろうと思いますが、定かではありません。

ハリーを通じて事故だったとルーピンに知って欲しかった、というのは、私の願望が混じった解釈で、決して一般的ではありません。
ただ、私はそのように考えている、と思っていただくのは構いません。正確に言えば、「ルーピンを始め騎士団のメンバーに真実を知って欲しかった」という捉え方をしています。


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