topimage

2017-11

不誠実 - 2011.03.04 Fri

ハリーと同じ情報をもらえないことで、自分は信用されていないと言うスネイプ先生に、ダンブルドアは、信用の問題ではないと言います。
が、その説明もスネイプ先生を納得させるには不十分な上、話途中で「きみがわしを殺したあとに」と不承不承頷かせたことを前提に話し始めたり、若いスリザリン生について話題を転じたりしたために、ますますスネイプ先生は頑なになってしまいました。
そこでダンブルドアは、その夜十一時に部屋に来るよう言います。そうすれば信用していないなどと文句は言えなくなるというのです。

ダンブルドアの部屋で聞かされた話に、スネイプ先生は自分の信用問題以上の衝撃を受けてしまいました。
リリーのためにハリーを守っていると思っていたのに、ハリーは死ぬべき時に死ぬことができるよう生かされてきた、という内容だったからです。

リリーが死んだ時、「私も死にたい」と言ったスネイプ先生に、ダンブルドアは「おまえの死が、誰の役に立つのじゃ?」と言い、リリーを愛していたなら、これからの道ははっきりしていると、リリーの息子ハリーを守ることを提示してきたのでした。
その言葉はこうです。
「リリーの息子をわしが守るのを手伝うのじゃ」(7巻33章p.437)
Help me protect Lily’s son. (UK版p.544)
「闇の帝王は戻ってくる。そしてそのとき、ハリー・ポッターは非常な危険に陥る」(同)
-the Dark Lord will return, and Harry Potter will be terrible danger when he does.(UK版p.545)
この言葉を聞いて、スネイプ先生は、ハリーを守る道を選んだのです。

ダンブルドアの中では、『ハリーがヴォルデモートを倒せるように育つまで、真実を知っても自ら進んでその命を差し出すようになる時まで、十分機が熟す時まで』は、死んでしまわないよう守るのを手伝え、という意味だったかもしれませんが、もちろん、そんなことはこの言葉からはわかりません。ただ単に、ヴォルデモートが蘇った時に狙われるであろう、リリーの息子を守る、としか解釈できなくて当然です。
というか、そうとしか解釈できません。話が違いすぎます。騙しているとしか思えません。
スネイプ先生は、リリーが命に代えて守った息子を、リリーが守りたかった命を、陰ながら懸命に守っていたのに。
こんなにいい加減な話ってあるでしょうか。

真実を聞かされたスネイプ先生が、「あなたは私を利用した」(7巻33章p.451)‘You have used me’(UK版p.551)と言うと、ダンブルドアは「はて?」‘Meaning?’(同)と問いかけます。
「あなたのために、私は密偵になり、嘘をつき、あなたのために、死ぬほど危険な立場に身を置いた。すべてが、リリー・ポッターの息子を安全に守るためのはずだった。いまあなたは、その息子を、屠殺されるべき豚のように育ててきたのだと言う――」(同)

全くその通りです。
しかし、ダンブルドアの反応は、ずれています。
「結局あの子に情が移ったと言うのか?」(同)
仮に、そうだったとしても、スネイプ先生が言いたいのはそこではないはず。
話が違う!という内容の抗議の言葉に対し、「結局あの子に情が移ったと言うのか?」(同)と質問するのは的外れ過ぎます。
まずは、最初の話と違うことを謝るなり、何かしらの言い訳をするなりすべきだったと思います。

また、以前こんなこともありました。
リリーとその家族を救って欲しと懇願するセブルスに、「代わりに何をくれるのじゃ?」とダンブルドアは聞き、セブルスは「何なりと(Anything)」と答えました。
見返りを求めて「何なりと」という答えを得たのに、ダンブルドアはリリーたちを救えませんでした。
それは仕方のないことだと思います。
が、その時、「あなたならきっとあの女(ひと)を守ると思った」(7巻33章p.436)と言われて出てきた言葉が「リリーもジェームズも間違った人間を信用したのじゃ」「おまえも同じじゃな、セブルス」(同)でした。
Anythingは、それこそ自分の命に代えても、の意味だったと思います。それほどの覚悟を以て頼んだのに、守り切れなかった時の言葉が、故人やセブルスの落ち度を指摘するものでは、論点がずれている上、あまりに誠意がありません。
自分を殺すことをしぶしぶ頷いたことを「誓ってくれた(You gave me your word)」と言うなら、この時助ける代わりに何でも差し出すと言ったセブルスに対して、ダンブルドアもリリーたちを助けることを「誓った」と言えるのではないでしょうか。
ここにも不誠実さを感じます。


ダンブルドアは、あらゆる場面において、スネイプ先生の言うことに正面から答えていなかったように見受けられます。この不誠実さが、私にはとても気になります。
どんな計画があったにせよ、真剣な相手には、誠実に対応すべきではないでしょうか。いつも話を逸らし、焦点をぼかして答えているではありませんか。
その結果、スネイプ先生はもやもやした気持ちは一向に解消されなかったのではないかと思います。

結局、初めにスネイプ先生がこだわっていた自分が信用されているかどうか、という問題は解決されたのでしょうか。
後のページで、グリフィンドールの剣をポッターに与えることの重要性について、「あなたはまだ教えてはくださらないのですね?」(7巻33章p。455)と言っていることから、まだスネイプ先生の中ではわだかまりは消えていないのだろうと考えています。
そして、これがスネイプ先生の遺した最後の記憶だったので、きっとこの感情は解消されることはなかったのだろうと思います。
その寂しさを想像すると、とてもとても辛いです。

● COMMENT ●

寮同士の対立??

こんばんは。お久しぶりのKUMORIです。ご無沙汰をしていて申し訳ございません(>_<)。

さて、本題なのですが、スネイプ教授とはかなり論点がずれてしまっていると思います…。ただ私はスネイプ教授とダンブルドア教授を見たときに、ホグワーツの対立、グリフィンドールとスリザリンの構図が頭に浮かんでしまいます。父親がマグルを殺して刑務所に入れられたダンブルドア教授。このときのグリフィンドールはいったいどんな感じだったのか。この頃は一番軽んじられていたのではないか、と思ってしまいました。それが後にこんな事になってきたのではないか、と。ダンブルドア教授自身に、「スリザリンだから」という理由がどこかにあったのではないか、という思いがしてます。日本人だから真面目で几帳面といわれるのと同じように。

ただ私は最後の『まだ教えてはくださらないのですね』は、ダンブルドア教授を全面的に信用して出された力強い言葉として受け取りました。「良くはわからないけど、あなたに全てを賭けます。これで彼を救えるのならお受けしましょう」的な響きを感じました。互いに信用していたからこそ、ここまで気の置けない仲になれたのかな、と。

まとまりのない文、しかもあまりスネイプ教授に関係ない文章でごめんなさい。

逆ですね!

KUMORIさん、お久しぶりです。コメントありがとうございます!

>このときのグリフィンドールはいったいどんな感じだったのか。
>この頃は一番軽んじられていたのではないか
「このとき」「この頃」とは、ダンブルドアの父親がマグルを殺した頃、ダンブルドアが学生の頃のことでしょうか?
また軽んじられていたというのは、グリフィンドールのことですか?スリザリンのことですか?
昔グリフィンドールは軽んじられてきたから、スリザリンを色眼鏡で見てしまうということなのか、元々スリザリンは軽んじられていたから学生の頃のままの気持ちで見てしまうのか、ちょっとわからなかったので、ちゃんとお返事できませんでした。ごめんなさい。

「まだ教えて下さらないのですね」のKUMORIさんの解釈には大変驚きました。
全く私と逆ですね!
私はこの言葉に不満を感じ取りました。
「ここまで来てもまだ教えて下さらないとは、やっぱり私を信用して下さっていないのですね」という恨めしい気持ちが含まれていると感じています。
これはきっとKUMORIさんのスネイプ先生が、私のスネイプ先生よりずっと成熟した大人なのだと思います。
私のスネイプ先生は、まだどこか子どものような部分があり、ダンブルドアに対して拗ねているイメージです。
こんなに読む人に違うイメージを与えるとは、スネイプ先生は本当にミステリアスな方ですね。
そこが魅力だし、だからこそ開心術をかけたくなってしまうのだと思います。

言葉足らずでごめんなさい(>_<)

丁寧なお返事有難うございます。

補足させて頂きますので、連投失礼しますm(__)m。

>「このとき」「この頃」とは、ダンブルドアの父親がマグルを殺した頃、ダンブルドアが学生の頃のことでしょうか?

>昔グリフィンドールは軽んじられてきたから、スリザリンを色眼鏡で見てしまうということ
きちんと説明できなくて申し訳ございません(>_<)。ダンブルドア教授がホグワーツ生の頃、グリフィンドール寮生は軽んじられていた。という意味でした。

私のスネイプ教授像が二尋様より大人なのは、多分私の年齢がハリー達の実年齢とあまり変わらないから、実生活で親や教師を見る感覚で、スネイプ教授の言動を見ているのでははないかなと思います。教師には悪い人はいないと考えるハーマイオニーに近いものがあるかもしれないですね。

勿論教師だって親だって、甘えたり、すねたりしますが。ハリー達に剣を渡すシーンでは、この戦いを一刻も早く終わらせて、無駄な血をこれ以上流したくない、という意思もあったのかな、と思いました。

こちらこそごめんなさい

KUMORIさん、補足ありがとうございます。
こちらこそ、読みとれなくてごめんなさい。
間違った解釈でお返事するのは危険かと思って、お尋ねしました。

ダンブルドアが学生の頃、グリフィンドール寮生は軽んじられていた、という意味ですね。
ダンブルドアが学生の頃も含め、今までグリフィンドールが軽んじられてきた可能性というのは、考えたこともありませんでした。
私の中では常にスリザリン対他の寮という感じで、実際はその中でグリフィンドールがリーダーシップをとってきたイメージです。
スリザリン自身は優位に立っているような感覚を持っているけれど、そう思っているのはスリザリン生だけ、というイメージ。
寮のカラーに金色が使われている時点で、何か他の寮に勝っている意識が、グリフィンドール寮生たちの中に代々あるような気がしてなりません。
そういう意味では、ダンブルドアの中に「スリザリンだから」という偏見もあったのではないか、という気がします。

>ハリー達の実年齢とあまり変わらないから、実生活で親や教師を見る感覚
なるほど、私は確かに「親も先生も、弱いところがある一人の人間に過ぎない」ということを身にしみて感じる年頃でした(笑)
それはさておき、リリーのためにハリーを守っていたスネイプ先生が、ハリーが死ななければならないことを本人に伝えたことで、無駄な血を流さないようにしようとする意思があったと私も思います。そうでなければ、ひたすらリリーの遺志どおり、ハリーを生かす方向に動いたと思います。
それでもやはり、「教えて下さらないのですね」には、恨めしさがこもっているように私は感じてしまいます。

不誠実ではあるけれど…

二尋様はじめまして♪
私は、ルーピン先生信者なのですが、いろんな方の解釈を読むと物語の幅が広がるので
いつも興味深く読ませていただいてます。

ダンブルドア校長とスネイプ先生の関係は、おっしゃる通り確かにうまく利用された側面も
否定できないと思いますし、ハリーが死ななければならない運命だと告げられた時には、
スネイプ先生は、騙されたと絶望感を抱いたと私も思っています。
でもそれは、一時的な感情でそのことでダンブルドアをいつまでも恨めしく思ったり
今までの時間が全て無駄だったと後悔したとは、私には、思えません。

マグル生まれでグリフィンドール寮のリリーに恋していることを
学生時代のセブルス少年が友達に打ち明けたとは、考えにくいと思います。
ましてや自分が誰よりも嫌う男と結婚してしまった後も想い続けていることも…。
そのスネイプ先生の誰にも言えない本当の自分を唯一見せてしまった
(何に変えても守って欲しいと命乞いをしたり亡くなった時に涙を見せたり…)
校長とは、もっと心の繋がりがあったのではと考えています。

ダンブルドア校長に自分の全てを受け入れてもらえて信頼してもらえてるとは、
スネイプ先生も思っていないでしょうが、他の人のようにリリーを愛する自分を否定しない人として
もっと本能的な深いところで信頼していたのではないかなぁ…?と

剣をハリーに託すために森に出かけていくスネイプ先生を気遣う校長に
‘Don't worry, Dumbledore,'と言った時には、きっと何か考えがあるんだろうと
聡明なスネイプ先生は、感じ取り『しょうがないなぁ』…と思っていたと信じたいです。
騙され続けたけれど後には、戻れないと感じたまま任務を続け最期を迎えたと考えるのは、
あまりに寂しいです。

異なる部分

こゆずさん、はじめまして!
ルーピン先生信者なのに、色々な解釈に目を通されている視野の広さに頭が下がります。
いつも読んで下さっているとのこと、ありがとうございます。

ご意見読ませていただきました。
スネイプ先生がダンブルドアに寄せる感情は、概ね私の考えと異なってはいないと感じました。
大きな尊敬と愛と信頼をスネイプ先生はダンブルドアに寄せたと私は考えています。
それは父親に抱くような感情だったかもしれません。

こゆずさんが私と違うのは、ダンブルドアとスネイプ先生の心の繋がりが、私の考えるものよりは強固だという点でしょうか。
私は、スネイプ先生の下手ながらも一生懸命な愛情表現に対し、ダンブルドアからのレスポンスはいま一つ、という気がしてなりません。
スネイプ先生からの一方通行のように感じています。
そこが引っかかるのです。
ハリーに話して自分には話さない、信用していない、とスネイプ先生が言うのは、ちょっと「弟が生まれて赤ちゃん返りする幼いお兄ちゃん」に似ていると思うのですが、ダンブルドアがその感情を正面から受け止めることなく、はぐらかすところが残念です。
ハリーに言わなかった重要な秘密を打ち明けたことは、信頼していることの証になるはずでしたが、当初の話と違うことが発覚、「利用された」と思わせてしまったのは、何のフォローにもなっていないと思います。
この場面に限らず、あらゆる場面でスネイプ先生を思い遣る気持ちが不足し、その結果傷つけているように感じます。
リリーへの想いが届かなかったように、ダンブルドアへも届かなかった気がしています。

> 騙され続けたけれど後には、戻れないと感じたまま任務を続け最期を迎えたと考えるのは、
> あまりに寂しいです。
私もそのようには考えていません。
ダンブルドアへの愛が届かなかったのではないかと考えてはいるものの、スネイプ先生は決して惨めな人生を送ったのではないと私は信じています。
戻れないと感じたまま任務を続けたのではなく、ダンブルドアを信じているから「何か考えがあるに違いない」とよくわからないまま任務を続けたのでもなく、ダンブルドアやリリーに寄せる想いとは別の想いから、自ら選択したのだと私は考えています。
それについては、追々語っていくつもりです。

コメントありがとうございました。
上手く文章に出来ず、記事に込められなかった私の気持ちを、改めてまとめる良い機会となりました。
また良かったら是非、お考えをお聞かせ下さい。

届いていて欲しいです

この記事でいちばん大事なこと【ダンブルドアが、あらゆる場面でスネイプ先生を思い遣る気持ちが不足し、その結果傷つけている】については、確かにおっしゃる通りですね。

でも本文だけで表現されている策士ダンブルドアと真っ直ぐな感情をぶつけても報われないスネイプ先生の関係だけではなく
私は、スネイプ先生もハリーとは度合いが違っても
またダンブルドアに愛されスネイプ先生もそれを感じていたと信じたいのです。

この場面では、うまくはぐらかされて何も受け止めてもらえていませんが(というかいつもそんな場面ばかりですね;;)
人は、真っ直ぐな感情を何回もぶつけることができるのは受け止めてもらえるとわかっているからだと思います。
ダンブルドアのことを師とも父とも慕うスネイプ先生の気持ちは、きっとダンブルドアに届いていたはずです。
私の考えは、ダンブルドアを買い被りしすぎスネイプ先生への思いやりが足りないかもしれませんが…。

この先も語っていただけるとのこと、楽しみにしています。
またお邪魔させていただきますね!

まったくです

こゆずさん、再度コメントありがとうございます。
またまたお返事遅くなってごめんなさい。

>スネイプ先生もハリーとは度合いが違っても
またダンブルドアに愛されスネイプ先生もそれを感じていたと信じたい
>人は、真っ直ぐな感情を何回もぶつけることができるのは受け止めてもらえるとわかっているからだと思います。

全くその通りだと思います。
父親に全幅の信頼を寄せる子どもが甘えているように見えるから、私は赤ちゃん返りのお兄ちゃんを連想するのかもしれません。
もっとも、赤ちゃん返りも、「自分もまた愛されている」と実感することでおさまっていくということなので、まだ実感できていないという気もするのですが。
これから実感できたのではないか、という予感はします。

ただスネイプ先生の想いが届いていて欲しいと思う反面、届いていてあの反応だったのなら、私のダンブルドアに対する評価がもっと低くなるので、そこは複雑な思いです。
鈍感で気付いていなかったから、一人の部下として「自分を殺せ」と言ったなら許せるのですが、知ってて言ったら、あまりに残酷ですよね。

ホントにその通りですね

管理人様はじめまして
kattoと申します。ブログ拝見しましてすごく共感しております。

先生の気持ちを思うと悔しくて今でも涙がぽろりします。ダンブルドアは先生をないがしろにしていたように思えてなりません。まさに利用するだけしといて…。
1に魔法界全体のこと、次にハリーのこと、以下は同等に考えていた。それなのに先生に課した任務は誰よりも大きかった、と思います。

私は先生が、“ダンブルドアならば”という期待と信頼、尊敬の念を持っていたとは思っていますが、絆のようなものは感じていませんでした。ただ、自分が命懸けなのを唯一知っていてそれを命令しているダンブルドアなのだから、頑張りを認めて評価して欲しかったんじゃないかな、と感じています。評価は信頼で示せますもんね。あの「信用してくださらない」の場面の先生を思うと本当にツラい…。先生の頑張りは先生自身は言いたくても言えるわけがないし、校長がもう少し労いの言葉をかけてあげたって…。映画の中の「人生とは不当なものだ」という先生のセリフは、本当に先生自身の切実な思いだな、と考えさせられます。

浅いコメントですみません!
これからも興味深く拝見させて頂きます!

はじめまして

kattoさん、はじめまして!
二つ続けての投稿でしたので、最初の方を消させていただきました。

共感してくださってありがとうございます。
kattoさんも、スネイプ先生がないがしろにされていたように感じるのですね。

この時のスネイプ先生の気持ちについては、私の中で色々揺れています。
「まだ教えてくださらないのですね?」の言い方も、私は恨めしそうに言っている姿を想像していましたが、コメントを下さった方の中には私より明るいイメージを持っていらっしゃる方もあり、多分、スネイプ先生の口調も違ったものを想像されているのだろうと思っています。
そのようなコメントにお返事していると、私も見方を変えて読んでみようと思うのですが、一人になって読むと、やはり満たされないものを抱えたスネイプ先生をイメージしてしまいます。
ダンブルドアは、スネイプ先生を重んじていたようには思うのですが、それがヴォルデモートとどの程度違うのか、という点が気になっています。
ハリーに5巻で、「きみをあまりにも愛おしく思いすぎたのじゃ」「名も顔も知らぬ人々や生き物が、未来という曖昧な時にどんなに大勢抹殺されようと、きみがいま、ここに生きておれば(中略)、わしはそんなことを気にしようか?わしは自分がそんなふうに思える人間を背負い込むことになろうとは、夢にも思わなんだ」と言ったダンブルドア。
その言葉から、まるで初めて愛したのがハリーかのような印象を私は受けました。
そのため、スネイプ先生がどんなに慕っていても、その想いは一方通行のように感じてしまうのです。
このことについては、また別の機会に、もう一度自分の考えをまとめたいと思っています。

コメントありがとうございました!
これからもよろしくお願いいたします。


二尋さん、お久しぶりです。これまでのコメントや他の記事を見て色々と思う事があったので書き連ねてみました。

コメント欄に書かれているようにスネイプの想いは一方通行です。どれほど慕おうともそれに見合った(届いた上での)反応は返さないダンブルドア・・・。
というのも、そもそもダンブルドアは別にスネイプから想われたい訳ではないと考えます。根本的に自分をそこまで強く想う存在が在るとは思わない前提があるように思えます。

元々ダンブルドアは”一人で生きていける人間”だと思うからです。6巻で語っていたヴォルデモートの事はそのままダンブルドア自身を指しているような言葉です。ダンブルドアにも親しい友はいない(不要)し、いなくても生きていける。
だから”一人で生きていけない(誰かを必要としている、求めている)人間”に対する理解が乏しい・・・スネイプ然りハリー然り。(頭では理解しているけど、心では理解出来ていない)

ただスネイプにもハリーにも自身の本当の姿(本性とも、4巻のクラウチJrへの蹴り等から見え隠れする姿)を見せているので、曝け出している(ガードを緩めている)ので全く想いがないとは思っていませんが・・・。但し思い遣りには著しく欠けていますし、焦点をぼかす言い方も素(嫌がらせではない)で言ったりするので相手からすれば迷惑極まりない・・・そんなイメージです。

少なくとも本編の時間軸ではダンブルドアは誰かを想う事も想われる事も放棄している状態だと思うのです。無論、計画を最優先しているのがその理由だからでしょう。
ヴォルデモートと敵対した段階で冷徹非情な策謀家となり、全てを切り捨て、狡猾な面を強めたダンブルドア。そんな中で愛情を感じたハリーは予想外でしょう(スネイプは無意識化の想いな気がしています)。
それでも結局ハリーへ死を突き付け、スネイプも杖の所有権を巡り殺される可能性が高い状態にした・・・。(こう書いているとダンブルドアこそ最もスリザリンの特性を持っている事になります)

ただかつてのダンブルドアはそこまで行動的ではないし、決断力に欠けている(通常時にはあるけど非常事態時に決断を下せない)と思われます。行動的で決断力があれば1899年も1945年も違う結末になると思うので・・・。またかつてのヴォルデモートに対しても行動力があるとは言い難いですし・・・(強いて言うならグリンデルバルドと決裂した事(まあこれは受動的ですけども)と最終的にはグリンデルバルドを倒しているので皆無とも思いませんが)
またこの頃のダンブルドアは”一人で生きていける人間”にまだ完全にはなっていない状態で、だからこそ行動に出られていなし、決断もなかなか下せず仕舞い・・・そんな印象を受けます。

そんな過去があった為に”一人で生きていける人間”になった(元々そういう性格なので家族に対する態度がああいった感じになったのかも?とも思うので若い頃からある程度は一人で生きるタイプだとは思います)・・・だから誰の想いでも気づきにくい、気付いてもそれに見合った反応をしない、そんな晩年を迎えた人なのかなと。
そしてかつてを反省したが故にヴォルデモート及び死喰い人に対して容赦なく接し(ヴォルデモートは決裂前までは闇の魔法使いになってほしくない・・・と想って接していましたけど。そんな中でもきっちり観察はしていますが)、誰彼切り捨てる計画を立てて、ダンブルドアの中で別枠になっていそうな人物達を悉く死に導いた(ヴォルデモートは正にそのままホークラックスを全て破壊し完全に殺す、ハリーとスネイプは計画上の犠牲、更にニワトコの杖の所有権を巡りグリンデルバルドも間接的に死に導く)のが7巻だった・・・今になってそう思います。
容赦ない冷酷非情な人物であると同時にある意味破滅型の人だったのかな、とも思えてきました。
(グリンデルバルドについてはかつて倒す決断を躊躇った相手を今度こそ本当の意味で切り捨てたという意味もあるのかもしれません)

余談ですがクラウチJrを蹴り上げているのはどうかと思いますが。5巻の魔法省の戦いでは他の死喰い人は姿くらまし帽子呪文だけで、ヴォルデモートに対しても直接的な攻撃をしていないので、クラウチJrに対して何か思っていることでもあるのかも?と思ってしまいました。・・・もしかしてロングボトム夫妻を拷問した件だったりするのでしょうか。

長々と書き連ねてしまいました。前回のコメントと被っている部分もありますが・・・。
では失礼致します。

ダンブルドアという人

Put-Outerさん、お久しぶりです!
ダンブルドアがお好きなPut-Outerさんが、なかなかシビアな分析をなさっていることはとても興味深いです。
私などはスネイプ先生のこと、ついつい自分の都合の良い方向に解釈しがちなのに。

ご意見聞かせてくださってありがとうございます。
ダンブルドアについては、色々なご意見を聞いてはその都度納得するので、私の中で人物像がなかなか定まっていません。

> そもそもダンブルドアは別にスネイプから想われたい訳ではないと考えます。根本的に自分をそこまで強く想う存在が在るとは思わない前提があるように思えます。
なるほど、私もなんとなくそんなダンブルドアをイメージしていました。
しかし、他人が自分をどう思っているかとか自分がどう思われたいかとは別に、一人の人間としてもう少し誠実な対応もできたのではないか、という気がしています。スネイプ先生の気持ちに応えることができていないだけでなく、対応の多くが、なんというか、上の空な感じがします。
論点をずらした応答をするのは計算からくるのか、人の話をちゃんと聞いていないのか。
私は最初前者だと解釈していました。秘密にしておきたいことははぐらかす、と。
が、今は後者のような気がしています。自分の言いたいことだけを言う、関係のないことは適当に返事する、そんなイメージです。それは結局“一人で生きていける人間”ということにつながっていくのかもしれません。

クラウチJr.を蹴り上げたことは衝撃でした。
私は、ハリーを最上級の危険な目に遭わせた、ヴォルデモートの前に差し出し、命の危険に直面させた、という点で怒りが制御できなかったのでは、と思っています。だとしても、意識のない人を蹴り上げる行為は、私には受け入れられず、私のダンブルドアの評価を下げてしまいました。

二尋さん、お返事ありがとうございます。

ダンブルドアについては好きですが本編の描写を見る限り擁護出来ないし、そもそもしようと思っていません。
都合の良い方に解釈する、というより悪い方向でも自分が納得する結論と出すといった感じです。(それでも都合の良い解釈をしている時もあると思いますが)
なのでクラウチJr.を蹴り上げた事も擁護出来ません。評価を下げる方が普通だと思っています。
ただ私としては7巻読了以後はダンブルドアは過去と変わった事を示しているシーンの一つだと解釈しました。行動力と決断力に欠ける(一言で言えばダメダメな)ダンブルドアから、冷酷非情で容赦ないダンブルドアに変わったが故の行動なんだと。
加えて、7巻読了以後だとダンブルドアという人物は闇の魔法使い(部下になるイメージは皆無なのでなったのなら闇の陣営のトップ)になる可能性が十分あった人物だと捉えたので、こういった行動にさして驚かない・・・という部分もあります。(ちなみにダンブルドアが闇の魔法使いになったら性格的に厄介極まりない存在になると予想しています。冷酷非情な上、策謀を巡らせ立てる予想も悉く当てて悪運にも恵まれていると思うので)

論点をずらした応答はいくつか理由があると思うのです。
まず謝ったり言い訳をしないのはそもそも謝ったり言い訳するのは相手に嫌われたくないからする(勿論それ以外にもその場をやり過ごしたり自分の立場を護ったりする為にもしますが)のであって、相手に嫌われる事を気にしなければ謝る必要がない、という思考なのかなと思いました。ダンブルドアにとってスネイプに嫌われようと怒りを向けられようと些末な事でたとえスネイプがダンブルドアの事を嫌っても計画が遂行されれば問題はありません。
むしろスネイプがダンブルドアを嫌って怒った方がダンブルドアを殺す事を渋る事がなく問題ない、とすら考えていてもおかしくない可能性もあります。或いは、死ぬ時期が近いが故に投げやりになっていたのか・・・。
ただスネイプへの不誠実な対応によって計画が破綻する可能性を考えていないのなら、一種の慢心だとも言えるのかもしれません。ヴォルデモートとは違った方向性での慢心ですけども・・・。
また二尋さんがコメントで書いていらっしゃったように秘密にしておきたい事をはぐらす、適当に返事をしているという部分も少なからずあると思います。
あとはそもそもスネイプが自分(ダンブルドア)の事をそこまで想っていない前提での反応であり、そしてスネイプの事を自分と近いと思うが故に(闇の陣営に付く素養を持つ、愛する者を亡くした)スネイプが”一人で生きていける人間”だと思っている(=なので不誠実な対応など気にならない、傷つくと思っていない)からなのではないでしょうか。
また、人の生死でそこまで動揺すると思っていない(自分にとって特別な人物であっても、です。ダンブルドアは自分にとって特別な人物でも切り捨てられるので)からでもあると思います。

人の行動・思考回路・感情は恐ろしく分かる人物でありながら、心を蔑ろにする傾向がある・・・というより相手に対する理解をしようとしない(計画上放棄している為)・出来ない(”一人で生きていける人間”故に)人物、それがアルバス・ダンブルドアなんだと思います。
ただし自分と同じ”一人で生きていける人物”の理解は出来るんだと思っています。それがヴォルデモートであり、またはグリンデルバルドでもあるのかもしれません。
そして”一人で生きていける人間”同士であっても(だからこそ)結局分かり合う事はなかった・・・その事についてはただただ切ない限りです。

ダンブルドアを好きな身ではありますが、今後もシビアな分析をしていくと思います。(ダンブルドアは闇の魔法使いになったか否かという違い以外(重要な違いですけども)ヴォルデモートやグリンデルバルドと同種だと思っているので)
ただそれでもダンブルドアという人物を考えた時に、ダンブルドアにとっての「幸せ」は何なのか、彼にとってのハッピーエンドを考えて常に分からなくなるのでその答えが出るまで考え続けるのかもしれません。(というか「幸せ」が何なのか分からない人物ばっかり好きなのってどうなんでしょう・・・)

長々と書いてしまいました。失礼致します。

>Put-Outerさん

再度コメントありがとうございます。

>それでも都合の良い解釈をしている時もあると思います
>「幸せ」が何なのか分からない人物ばっかり好き
なるほど、Put-Outerさんのシビアな分析は、むしろご自分の好きな方向に向かっているということでしょうか。
好みも方向も違いますが、それでも好きなキャラクターの幸せが何かを追求し続ける姿は似たものを感じます。

書かれた内容、概ね納得できるものなのですが、一つわからなかったことがあります。
> 人の生死でそこまで動揺すると思っていない(自分にとって特別な人物であっても、です。ダンブルドアは自分にとって特別な人物でも切り捨てられるので)からでもあると思います。

ここで言う“人の生死”とは、スネイプ先生にとってのリリー、ダンブルドアにとってのアリアナ以外の人の生死、ということでしょうか。“自分にとって特別な人物”というのが、どこまでを指すのかちょっとわかりませんでした。
少なくともアリアナの死では、ダンブルドアはその後の人生を変えるほどで激しく動揺したし、スネイプ先生の場合もリリーの死によって人生変わったことをダンブルドアはよく知っていますから。
アリアナの件がダンブルドアに及ぼした影響は計り知れないものがあり、100年ほど経った現在でもおそらく『みぞの鏡』にはアリアナの姿が見えるであろうダンブルドアに、人の生死で動揺する気持ちがわからないとは思えません。
となると、ダンブルドアは、スネイプ先生のことを“愛する人以外の人の生死に動揺しない人”と認識していた、という意味になるかと思うのですがそれでよろしいでしょうか。
自分が愛されているとは気づいていない((スネイプ先生の感情は一種の愛だったと私は考えています)からこそ、動揺しない、とダンブルドアが考えたということでしたら、それも有り得るだろうな、と思います。

あと、6巻の洞窟内で水盆のポーションを飲んで許しを請い続けたり、7巻35章のハリー脳内キングズクロス駅構内で、アリアナの事件を話して声を上げて泣いたりしたダンブルドアこそ真の姿に見え、私にはダンブルドアがそれほど冷酷非情な人間には見えない、というのも確かです。
Put-Outerさんのようにダンブルドアのことを深く考えたことはないので、表面的な印象ではありますが。

二尋さん、再びお返事ありがとうございます。

シビアな分析についてはダンブルドア以外の人物に対しても時間があればもっとしていきたいと思っています。
最近好きだと気付いてしまったクラウチJr.とかベラトリックス(死喰い人の中では一番好み)、更に何故か愛着が湧いてきたヴォルデモートとか・・・(闇の陣営の人物しかいませんが、気にしないで下さい)

「人の生死」については分かりにくい書き方をしてしまい申し訳ないです。
私の中では特別な人物=ハリーを念頭に置いて書いていたので、計画においてはハリーを切り捨てたという意味で書いていました。
「人の生死」そのものについては愛する人物以外の死といった意味合いで二尋さんが書いていらっしゃる通りです。
なのでダンブルドアはスネイプがリリー以外の人物の死であれば切り捨てられると思っているのでダンブルドア自身を殺す事に動揺しないと思っている・・・それだとこういった態度もダンブルドアからすれば普通であってスネイプとの間に乖離が生じている原因になっているのが6巻の状況なんでしょうね。
アリアナの件を考えると人の生死で動揺する気持ちは痛いほど分かっていると思います。ただ自分が愛されていると気付かなければその気持ちを汲んだ上での反応は出来ないわけで・・・。
あとはスネイプと自分では生きている年数が違うのに自分と同じぐらい闇の陣営の抗争における生死に慣れていると思っている部分もあるのかもしれません(買い被り?)。

6巻洞窟シーン(26章)や7巻35章の事を挙げなかったのはあくまでスネイプの前では不誠実な、冷酷非情なダンブルドアで在り続けたのでその辺りを除いて書いていました・・・。
6巻での洞窟のシーンや7巻35章での涙を見ると冷酷非情な人間には見えないのですが、これは計画関与時でないから、と言えるのでないでしょうか。6巻の洞窟のシーンでは計画の事を考えて余裕がなく、7巻35章については死後だからです。計画が関与しないと、(徹底的に)冷酷非情になる必要性がない訳で印象が随分変わるのも当たり前なのかもしれません。(スネイプとの会話シーンだと計画関与時ばっかりなので猶更)
ただ、ダンブルドアはスネイプと違ってアリアナを喪って初めて大切であると気付いた(喪っていなかったらお荷物のままだった)人なので、喪う事なく大切だと想える存在がいないと思われる事が元来”一人で生きていける人間”である、という事なのかなあと考える根拠の一つだったりします。(ただアリアナを喪う前に出会ったグリンデルバルドをどう考えるかで違ってきそうですけども)
(ただ”一人で生きていける人間”であるか否かは性格だけで決まるものでもないとも思っています。(この世界観なら魔法力の強さとか賢さとか)魔法力が強く賢い人間は人の上に立つ事を望むか否かに関わらず求められるが故に人の輪の中に入る事がなく人の上に立つ者として形成されていく・・・そういう環境があると感じます。)

結局、冷酷非情な面とそうでない面の二面性が作中で最も激しい為に印象が変わってしまうのがダンブルドアなんでしょうね。(考察・推測するのが困難なキャラクターとも)
計画が関与すると徹底的に冷酷非情になる辺り、極端過ぎて本当は不器用な人物だよね(いや、計画上においては正しい態度ではありますが)、と思っています。
魔法関係とか計画(頭の賢さ)を見るとめちゃくちゃ出来過ぎな人なのに性格・人間関係を見るとかなり不器用なのでこういう面でも差があり過ぎるのかもしれません。(ただ人間関係については距離感を意図的に取っているのであればそれはそれで器用だとも言えるので一概には判断できません)

では失礼致します。

ありがとうございます

Put-Outerさん、ご説明ありがとうございます。
やはり、愛する人以外の死、という解釈で良いのですね、了解です。
特別な人=ハリーだったのですね。ダンブルドアがハリーを切り捨てた、という認識が私にはなかったので、誰のことかわからずお尋ねしてしまいました。
お考えを教えてくださってありがとうございました!

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです

コメントくださった方へ

内容がキャラクターの中傷だったので公開できません。ごめんなさい。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://legilimens.blog68.fc2.com/tb.php/282-6798c5bb
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

スネイプ先生とルーピン «  | BLOG TOP |  » もう一つの

拍手コメントについて

拍手コメントをいただいた時は、その記事のコメント欄にお返事いたします。

プロフィール

二尋

Author:二尋
スネイプ先生への愛を語らずにはいられません。         

カテゴリー

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

スクロール式になっています

前ブログからの訪問者数

リンク

このブログをリンクに追加する

最近のトラックバック

ブログ内検索

RSSフィード