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二人だけの秘密 - 2010.04.07 Wed

ダンブルドアの校長室で、傷ついた動物のような呻き声を上げていたセブルス。やがて上げたその顔を、ハリーは、『百年もの間、悲惨に生きてきたような顔だった』(7巻33章p.436)と見ています。

セブルスは慟哭していたのでしょうか。こんなに激しく悲しみの感情を表す姿を、今まで見せたことがなかっただけに、読んでいる私まで動揺してしまいます。
その打ちのめされた姿と悲痛な声と惨めな顔を目の当たりにしたハリーは尚更だったと思います。

以前、ダンブルドアが、
「ヴォルデモート卿が予言をどう解釈したのか気づいたとき、スネイプ先生がどんなに深い自責の念に駆られたか、きみには想像もつかないじゃろう。人生最大の後悔だったじゃろうと、わしはそう信じておる。」(6巻25章p.350)と言っています。
その時ハリーは、その言葉をまるで信じませんでした。
けれど、今回、百年もの間悲惨に生きてきたような顔だと感じたハリーには、セブルスの深い自責の念をはっきり感じ取ることも出来たに違いありません。

リリーの息子が生き残り、リリーそっくりの目を持っているという話も、セブルスにとっては何の救いにもならない様子で、聞くことすら拒否的な態度です。
しかし、「リリー・エバンズを愛していたなら、本当に愛していたなら、これからのおまえの道は、はっきりしておる」(7巻33章p.437)と言われ、セブルスは聞く耳を持ちました。
そして、闇の帝王が戻ってきたとき、リリーの息子ハリーは非常な危険に陥ると聞き、ハリーを守ることを承諾したのです。
その時セブルスは
「しかし、ダンブルドア!決して―決して明かさないでください!このことは、私たち二人の間だけにとどめてください!誓ってそうしてください!私には耐えられない……とくにポッターの息子などに……約束して下さい!」(7巻33章p.437~438)‘never - never tell, Dumbledore! This must be between us! Swear it! I cannot bear…especially Potter’s son…I want your word!’(US版p.545)と懇願し、ダンブルドアは約束したのでした。

この時の約束通り、スネイプ先生がハリーを守っているということをダンブルドアは決して明かしませんでした。その結果、スネイプ先生は、ほとんど全ての人から誤解されたまま死んでしまうことになったわけですが。
それでも、ハリーを守っているということを誰にも知られたくない、特にハリーには知られたくない、というのがスネイプ先生の望みだったのだから、仕方ありません。
なのに、よりによってハリー本人に知られてしまうとは!それも記憶を渡すことで、自分から打ち明ける形になってしまうとは!

スネイプ先生は、死の間際、究極の選択をしたのだと思います。
ハリーが死ぬ運命にあるということを本人に伝えると決めた時、スネイプ先生が一体どんな方法を使うつもりだったかはわかりませんが、既に書いたように、私は、‘死んで記憶を渡す’という方法で伝えるつもりではなかったと思っています。
まだ死ぬつもりではなかったけれど、死が迫っているので、やむを得ずこの方法を取ったのだと。
だから、本来伝えるはずのハリーの役割に関する話、死ぬべき時に死ねるよう育てられてきた、とダンブルドアが言った場面だけをポンと渡すだけでは、到底ハリーに理解できないと考えたのだと思います。また、スネイプ先生自身を信じてもらわなければ、その場面を見せてもハリーの心は動かないでしょう。
だから、自責の念が本物であることを知らせるためにも、幼少のころからのリリーへの恋心などという、一番見られたくない個人的で大切な記憶を、一番見られたくないポッターの息子に見せることを選んだのだと思います。そこには、自分はもう助からない、という諦めもあって。

ああ。出来ることなら、この記憶、誰にも見られることなく、墓場まで持って行ってもらいたかった。
こんなに懇願しているのに、耐えられないと言っているのに、ハリーに知られたばかりか、多くの観衆の前で秘密を晒されてしまって……。

ハリーには、この記憶がどれほどの重みを持つか感じて欲しいです。
そして、ハリーに伝える役目を負わせたダンブルドアにも、リリーの息子を死なせる方向に導く苦しみだけでなく、自ら過去を明かすという苦しみまでも与えてしまったことを十分理解して欲しいです。

● COMMENT ●

私は個人的にはスネイプはやはりハリーには自分のことを理解してほしかったのだと思います。
言わないでほしいと言ったのはハリーが赤ちゃんの時ですしスネイプの心の中にはこの時にはあのポッターの息子という認識しかなかったのですから知られたくないというのが本音でしょう。
しかし七年間も見守ってきてハリーの真実の姿を知りむしろかつての自分自身だったことを知って少しづつ変化したのではないかと
閉心術で思わず怒り狂ったのは無断でずかずかと入ってこられように感じてしまいジェームズを重ね合わせてしまったのでないかと
過去まで見せたのは信用させるためもあったでしょうけどかなり色々とリリーとの記憶を託していますし秘密にするつもりはなかったのではないかなと
余り知られたくないなら出会いと列車の記憶と入学後の様子を一つか二つ見せる程度でも事足りたのでないかと
映画でスネイプとハリーが同時にリリーの死を嘆いているシーンでは胸が締め付けられました
ふと、ハグリッドだけがスネイプを信用してくれていたのはこの時に実はスネイプを見てしまったのかとつい考えてしまいました

リリーへの想い

ここ、スネイプ先生の心の変化をどう捉えるかによって意見の分かれるところだと思います。
私もスネイプ先生は自分を理解して欲しかったと考えていますが、それはハリーに限定されるものではく、ダンブルドア側にいた人々に、という風に考えています。
そして、理解して欲しかった部分も、例えばジョージの耳を切り落としたのは故意ではなかったこと、ダンブルドアを殺したのも依頼されてのことで自分は決して殺したくなかったこと、などその人間性についてであって、リリーへの想いの部分ではないと考えています。
リリーへの想いだけは誰にも(特にハリーには)知られたくなかった、という気持ちは一貫していた、と私は思っています。

レンさんには掲示板にスネイプ先生がハリーに対してどういう感情を持っていたか書いてくださいましたね。
実は、この記事を書いた時(1年以上前)と今とでは、私の中でそのことについての考えも変わっているんです。
が、リリーへの想いは、(こんなことがない限り)死んでもハリーには知られたくなかった、という考えは今も同じです。

ハグリッドについては、映画のようにスネイプ先生がリリー宅に行っていれば会った可能性はありますね。
もっとも、それだと3巻の三本の箒での会話が少し違ってきそうな気もしますが。


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スネイプ先生への愛を語らずにはいられません。         

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