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2017-08

Look...at...me... - 2009.06.28 Sun

スネイプ先生の最期の言葉については、今まで何度か語ってきました。
日本語で「僕を……見て……くれ……」と訳されたことで、この瞬間のスネイプ先生が昔に戻ったように思ってしまいがちですが、もちろんそれは一つの解釈にすぎません。
でも、複数で話し合った結果、本当にそういう意図を持って「僕」が使われた、と編集者の方に伺う機会もあり、それはそれで納得しています。
ただ、折角ですから、翻訳者のフィルターを通さずに自分だけのスネイプ先生の最期の姿も考えてみたいと思います。

私が最初に原書でこの場面を読んだ時は、「ハリーに開心術を使え」、「今すぐ使え」と言ったのだと思いました。記憶の糸として渡したくなかった「想い」を、目を通して伝えたいのだと解釈しました。だから、覗きこんだハリーの目が一瞬しかスネイプ先生の目を捕えられなかったことで、何か一つ、伝えられないことが残ったのだと思いました。

次の章を読んで、これはリリーに見て欲しかったのだと思いました。
そして、その時私が考えたのは、リリーに見て欲しいと思っているのは、「リリーと決別した日の学生セブルス」、「リリーが死んだ日の青年セブルス」、「現在のスネイプ先生」、のどれだろう?ということでした。

最期のスネイプ先生がどの時代にいたか、ということは、読む人の解釈それぞれで、どれと一つに絞ることなどできないと思います。
その解釈というのも、それぞれの持つスネイプ先生像に大きくかかわってくると思います。
スネイプ先生は過去へのこだわりがとても強い人と考えるなら、「学生セブルス」や「青年セブルス」を最期の場面に思い描くと思います。
スネイプ先生が現在も大事にする人だと考えるなら、最期の瞬間は「現在のセブルス」だと思います。
また、先生であることに重きを置く人なら、最後の瞬間もあくまで「先生」だったと考えるかもしれません。
そして、各自の感じ方も時間によって変化していくのではないかと思います。
私は、7巻原書を読み終わった当初は、最期のスネイプ先生は、少年時代に近いところにいた気がします。一つの考え方に絞っていたわけではないので、断言できませんが、「僕」もありでした。
でも、何度も読み返し、こうして少しずつ語っていくうちに、私の中のスネイプ先生は、より「僕」から遠ざかっていきました。

今の私は、最期に居たのは、現在のスネイプ先生だと考えています。
私のイメージするスネイプ先生は、確実に成長しているからです。
本人に自覚はなかったかもしれないとは思いますが、スネイプ先生は教師としての喜びや、人間への愛を知っていたように、私には見えます。
何度か書きましたが、リリーへの愛に勝るものができていたのだと思っています。
それを、最後の最後で過去に引き戻してしまっては、後半の人生を無かったものにしてしまう気がします。
私は、授業中のスネイプ先生の熱心に指導する姿や、冷たい言い方ではあっても常に生徒の安全に気を配っていた姿が大好きです。
罰則にしても、行き過ぎたものは一度もなかったし、寮監としては寮生の将来を真剣に考える人だったとも思っています。
ホグワーツに居続けた理由が、リリーの息子を助けるためだけだったとは私には到底思えません。

最期の苦しい息の中、辛うじて絞り出したこの言葉。
リリーを愛した過去のセブルスが、当時言えなかった思いを、今ようやく伝えているのではなく、リリーを愛し、他の愛にも目覚め、リリーの忘れ形見を見守り続けた現在のセブルスが、リリーに今の自分を見てと懇願しているのだと私は考えています。
さすがに、今の自分に自信があるとは思っていませんが、大きな愛を知った上で、一人の女性に対しては変わらぬ愛を抱いていたことを伝えたかったのではないかと、今の私は想像しています。



ああ、でも、本当にこれが最後なのですね。
次の章でハリーを通してスネイプ先生の記憶を覗くことになりますが、その中にあるのは、全て過去に存在したスネイプ先生の姿。
リアルタイムで見られるスネイプ先生の姿も声も、この場面が最後です。
今後どうあっても、スネイプ先生の口から新しい言葉が紡ぎ出されることはない、というのは、とてつもなく寂しいことだと感じます。
こうしてこの場面を語りながら、今また、何度目かの大きな喪失感に見舞われています。辛い、辛い……。
でも、語るのやめてしまったら、私の中のスネイプ先生まで消えてしまいそうな気がするので、まだまだ語り続けるつもりです。

● COMMENT ●

過去のスネイプ先生かもとは考えもしませんでした。そういう見方もあるのですね。
>ホグワーツに居続けた理由が、リリーの息子を助けるためだけだったとは私には到底思えません。
これは私も本当にそう思います。

それはそれとして、私のこのセリフへの印象はだいぶ暗いもので、意訳するとすれば「見ろ私のこのザマを」に近いものです。
できればもう少し明るい解釈の立場を取りたいのですが、まだ私のなかでしっくり来るものがありません。

色々なイメージ

最初に読んだ時は「開心術を使え」の意味だと思ったので、そこに居たのは「先生」のスネイプ先生でした。が、その後、薄れゆく意識の中で過去のセブルスが出てきたかな、と思わなくもありませんでした。
結局、一人称が「僕」となったことで、そう思う人の方が今は多いだろうと思います。
でも、みどりんさんもおっしゃるように、ホグワーツに居た理由は他にもあると思うので、過去のセブルスが最期に姿を出すと、なんだかスネイプ先生が教師生活で得たものが台無しになってしまうような気がしてしまうんです。私は。

>「見ろ私のこのザマを」
この解釈に近いものを別の方から聞いたことがありますが、私は全然そういう発想がなかったので、新鮮です。
各自の中に色々なスネイプ先生がいることを、改めて思い知らされます。
みどりんさんも、私も、時間が経つにつれて、まだまだ最期のスネイプ先生のイメージが変わっていくかもしれませんね。そんな変化も楽しみです。
コメントありがとうございました。

3週間

3週間前にやっとハリポタ7巻を図書館で借りれて読みました。

一巻からスネイプ先生ファンで、ハリーの位置に自分を置き、スネイプ先生のイヤミを自分に言われてるという妄想をしながら読んできました^^


何故こんな悪い人にキュンキュンくるのか、自分でもさっぱりわかりませんでしたが……7巻33章を読んでやっとわかりました。

ローリングさんがスネイプを愛してたからなんですねo(^^)o一巻からずっと…


今まで、ここみたいなblog等があるとは知らなかったので、一人のみで楽しんできました。
一週間前、このblogを知りさっきやっと読み終えました!


自分以外のハリポタの感想文……しかも、私と同じくスネイプ先生ファン!!!そんなのを初めて読んだので、もう、とにかく、感動しまくりました(^^)/自分では気付かなかったコトが沢山あって、スッゴク楽しかったです!!!


まだまだ、私達のスネイプ先生は終わってないと思います。

映画の最終章までは、まだスネイプ先生は生きてるのだとも思うんです。


映画が終わっても、スネイプ先生を検証するコトは限りないとも思うし……(ρ_;)


また、このblogを読み直しに来ます。コメントの方はまだ全部は読んでないので。


各々のblogに、コメントを書きに来るかもしれません。



とにかく、主のスネイプ先生への愛情に感動しました!

Re: 3週間

うみさん、続けてのコメントありがとうございます!
そして、感動をたくさん文字にして下さって、とっても嬉しいです!

7巻を読み終わったばかりなのですね。
私は読み終わったばかりは悲しくて涙してばかりいました。
そして、ネット上を徘徊しては、やはりひと様の感想を読み漁りました。
コメント欄をまだ見ていないとうことですが、たくさんの人が愛を記して下さったので、読み応えがありますよ。
ちなみに、1巻から5巻までの記事は、6巻を読む前、6巻の記事は7巻を読む前に書いたので、だいぶ真実とは遠いところにあるものもあります。どうぞお気を付け下さい。

〉ローリングさんがスネイプを愛してたからなんですね
それは私も強く感じていました。だいたいどの物語も、作者の思い入れの強い人物ほど魅力的ですよね?
スネイプ先生の描写が初めからとても多かったのは、やっぱりその辺にあるのではないかと思います。
死に際も誰より丁寧に描かれていましたね。
だからこそ、涙を誘うのですが。

どうぞ、またいらしてくださいね。
コメントお待ちしています。

初めまして

美珠と申します。
偶然、こちらを拝見しました。
感動して、読んでて泣きそうになりました…


シリウス・ブラックが出ている(三作目でしょうか?)映画を見て、
スネイプさんは表には出さないけど生徒に深い愛情を持ってる方だと思いました。それから、ずっと気になる方でした。



こちらに来れて良かったです。

初めまして!

美珠さん、初めまして。
偶然来てくださって、すぐにコメント下さって嬉しいです。

生徒への愛情も感じますよね?
いつしかスネイプ先生も大きな愛を持つようになったのだと私も信じています。

またどうぞいらしてくださいね。
コメントありがとうございました。

スネイプ先生‥

初めまして。私は原作を読んだ事がなくて、でも1作目からずっと気になる人がいて…憎まれ口をたたくのにいざという時には出てくる。何故なんだろう?敵?味方?そんな風にフワッとした感覚で見ていました。ハリー・ポッターという物語の中にあって、何かしらハリー色に染まっていない不可解なオーラを感じていたのかもしれません。
そして【不死鳥の騎士団】スネイプ先生が騎士団にいると知って更に私の中で?が沢山でした。脳内で一生懸命分析しようとしましたが、こちらを見つけて読んでいく内に…色々な事(生い立ちやなんか)を知って泣いてしまいました。映画だけでは分からないので本を読む事にします。ハリーにとって光の支えはシリウスブラックだったかもしれませんが闇の部分ではその底で不器用なまでにぶっきらぼうで分からない様に支えてくれていたスネイプ先生の存在があったんだなと感じています。目に見えない救いや支えから自分が生きている事にハリーが気付いてくれますように。底知れない暗闇だからこそ【光】が輝いていた事に生徒の皆も気付いてほしいな。長々とすみません。

Re: スネイプ先生‥

ヒマきょんさん、はじめまして!
コメントありがとうございます。
ちょっと外出していて、承認が遅くなって申し訳ありません。
また明日ゆっくりお返事いたします。

奥深い人物

ヒマきょんさん、お返事遅くなりました。
今回不死鳥の騎士団の映画をテレビでご覧になって、こちらにいらしたのでしょうか。謎のプリンスもご覧になったのかもしれませんね。

私のブログを読んで本への関心を持っていただけた様子、嬉しいです。
映画で主人公でもない一人の人物を深く表現するのは難しいですし、私のブログでも私の思い込みが入っているので歪んでいるはずです。
ぜひ、本をお読みになって、自分の世界のスネイプ先生像を見つけてくださいね!映画監督や私のような一読者のフィルターのかからないスネイプ先生が見つかると思います。



全部ひっくるめて…かな?

お久しぶりです。KUMORIです。

最初、このLook at meを読んだ時はけっこうさらっと流してしまいました。で、のこりの章を読んだときに、改めて読み返すと、リリーの面影を重ねたハリーに向かって言っていたのかな?と。ずっとずっと憎んでいたけど、最後にふっと、ああ、この子は恩師ダンブルドアが言った通り、本当にリリーに似ているな。というのを直感で感じたのかな、と。そんな君だから、閉心術を解いた本当の「僕」を見てくれ、という意味に解釈しました。

何がいいたいかというと、私の中では先生は一貫して「僕」だったのかな。と思うのです。

>大きな愛を知った上で、一人の女性に対しては変わらぬ愛を抱いていたことを伝えたかったのではないか 私も本当に二尋さんの意見に賛同です。スネイプ先生は意地悪だけど、本当の意味で生徒を故意に窮地に落としたりする先生ではない、と思うので。不器用で表には出ないけど、本当に生徒寄りの、相手が泣き出したい位、気高く、優しい、人というイメージなので。

長々駄文失礼いたしました。


成熟度

KUMORIさん、コメントありがとうございます。
Look at meは、本当に読む人それぞれ解釈が違って面白いですね。
ずっとジェームズを重ねて憎んできたハリーに、最期にリリーに似ていることを認識し、そんなハリー自身に見て欲しいというのはとても素敵な解釈だと思います。
どうも、私のイメージするスネイプ先生は、ハリー本人を見ていなかったようで、より未熟な印象です。(でも愛しいんですが)

>本当の意味で生徒を故意に窮地に落としたりする先生ではない、と思う
全くそうだと思います。生徒たちには、生前ほとんど伝わらなかったでしょうけれど、どの生徒も大切に思っていたと思います。
死後でもいいから、生徒には気付いて欲しいです。


Look at me

英語で読もうのリンクから、このブログにお邪魔しました。
いろいろなことに気づかされ、愛情あふれるブログですね。

この場面を読んだとき、先生はハリーの母親譲りの緑の目を見つめて死にたいのだと思いました。
ハリー自身が最後の分霊箱であり、死すべき定めであることを伝える、ハリーの影の守り人としての最後の義務を果たし終えて、緑の瞳を見つめて死にたかったのでは、、とおもいました。

>OWLさん

OWLさんはじめまして!
英語で読んでいらっしゃるところでしょうか。
私も最初は英語で読みましたが、このLook at meの場面を読んだ時からもう5年近く経ってしまいました。
当時も、OWLさんのおっしゃるように「リリーの目を見たかった」と「リリーに見て欲しかった」と動作の主体がどちらにあるか話題になった気がします。
私は5年間一貫して「見て欲しかった」という受け身な姿勢と考えていますが、成すべきことを成して能動的にリリーの目を見るスネイプ先生というのも、満足感のようなものが感じられて素敵だと思います。

コメントありがとうございました。
また良かったらいらしてくださいね。


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