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2017-08

有能ゆえに - 2009.03.12 Thu

ルーナと共にレイブンクロー寮に忍び込んだハリーは、アレクトに見つかりヴォルデモートに連絡されてしまいました。
すぐにアレクトを気絶させるも、応答のない妹に苛立つ兄アミカスが騒ぎ立て、さらにそこにマクゴナガル先生も駆け付けました。
アミカスも気絶させ、二人とも縛りあげ、ハリーとルーナとマクゴナガル先生はレイブンクロー寮から出てきました。
ハリーとルーナは透明マントを被っています。
3人が廊下を疾走しながら、下の階を目指す途中、ひっそりとしたもう一つの足音を耳にします。
気付いたマクゴナガル先生に問われて返事をし、甲冑の陰から歩み出たのは、スネイプ先生でした!

腹の探り合いのような会話の後、スネイプ先生はずばり聞きました。
「ハリー・ポッターを見たのですかな、ミネルバ?(後略)」(7巻30章p.313)
次の瞬間、マクゴナガル先生の杖が信じられないほど素早く空を切ったので、ハリーはスネイプ先生が気絶したのではないかと思ったくらいでした。もちろん、スネイプ先生はもっと素早く盾の呪文を発動し、体勢を崩したのはマクゴナガル先生の方でしたが。

この時、いっそマクゴナガル先生の呪文に打たれ、気絶していたら、スネイプ先生の命は助かったのではないかと思ってしまいます。
でも、ハリーは正解にたどり着くことができず、ヴォルデモートを倒せなければ、ヴォルデモートの世になり、用済みとみなされるか自分を脅かす存在と考えられて、結局命はなかったでしょうか。
それとも、ハリーは校長室でダンブルドアから直々に自分の運命を知らされ、34章以降と同じ道を進んでヴォルデモートを倒し、スネイプ先生は生き残っても真実を明かさないまま死喰い人として囚われたでしょうか。

物語中、あちこちの場面で「もしも」が頭をよぎります。
スネイプ先生がどうやったら生き残り、心穏やかに過ごせただろうかと。
色々な可能性が頭を過りますが、結局この場面でもスネイプ先生は全力を尽くしたし、その能力は、マクゴナガル先生より上でした。先を読む頭の回転の速さも、素早く動く身体的な能力も。姿の見えないハリーから攻撃を受ける前に素早く行動する、という意味もあったと思います。
隙がありません。

スネイプ先生、有能だったから命を落としたような気すらしてきます。
いっそ、カロー兄妹のうように縛りあげられて天井から吊るされて、戦いとは無関係に気絶していて欲しかったです。ちょうど3巻の叫びの屋敷の時のように。

でも、有能でなかったら、4巻でヴォルデモートが復活し、召集に2時間遅れて「ご不興を買った」スネイプ先生が、生き残れたかどうか。
スピナーズ・エンドでベラトリックスから次々と受けた質問と同じ質問をされたというスネイプ先生は、頭の回転が速くなかったら、とてもヴォルデモートの怒りを鎮めることはなかったはずです。
有能だからこそ、ここまで生き残った、と言う方が正しいのですね。
それにしても、短すぎる……

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