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2017-05

スネイプ先生のパトローナス2 - 2008.12.10 Wed

前回、パトローナスとは何かということを考えていて突き当たった壁は、そのエネルギーが誰のものなのか、という点でした。
引き出すエネルギーはパトローナスを出す人のものであることは間違いなさそうです。が、パトローナス自体は、本人のエネルギー、オーラのようなものなのか、護っている人なり動物なりで、それを呼び出すものなのかわかりませんでした。
これは決着が着く問題ではないかもしれませんが、私としては、あくまでパトローナスを出す人自身のものと捉えようと思っています。「呼び出す」ではなく「造り出す」と表現されていることでもあるし。
(ちょっと原書3巻が見当たらず、ここが原文でどう表現されているかわからないのですが)
コメントでいただいたのですが、海外のサイトでも同様に考えていらっしゃる方がいたようで、その要約を読んでとても感銘を受けました。前回の記事のコメント欄の上から5番目にあります。よろしかったらご覧ください。リンク先も示されています。


さて、前回書き出した中にありましたが、パトローナスは、希望・幸福・生きようとする意欲といったプラスのエネルギーのようです。
ということは、リリーを亡くした後のスネイプ先生にも、希望・幸福・生きようとする意欲のようなプラスのエネルギーがあったということですね。
それがわかって、安堵しました。リリーの死を嘆き悲しみ、百年もの間悲惨に生きてきたような顔のセブルス、「私も…私も死にたい…」(7巻33章p.437) ‘I wish...I wish I were dead...’(UK版p.544)と言ったセブルスには、とても生きる意欲などなかったように見えたからです。

原書の‘Look...at...me...’(UK版p.528)を見た後、しばらく私は、最期の瞬間のスネイプ先生はどの時代にいたのか考えていました。
日本語では主語が「僕」と訳されたために、少年~青年時代にいたように見えますが、英語だと全然わかりません。
それでも、「私も死にたい」と言った日以来、心は死んでしまっていて時間はずっと止まっていたのかもしれない、と思ったこともありました。
だとすると、最期の瞬間は素に戻り、日本語訳のように青年時代のセブルスとして、リリーに見て欲しがっている、と見ることもできます。

でも、こうして、生きる意欲のあったことが明らかになったのですから、心は死んでいなかったのだと思います。仮に最期の瞬間だけ昔に戻ったとしても、ずっと時間が止まっていたわけではないと思うのです。
あの絶望の淵から這い上がるのは、随分な月日が必要だったかもしれません。
それでも、亡くなった女性への思慕だけでないものを見つけたからこそ、こうしてパトローナスを出せるようになったのだと思いました。
リリーが亡くなった時の強い衝撃や精神的な動揺はパトローナスの姿を今の形、牝鹿に変えてしまったことでしょう。でも、リリーを愛した自分を肯定し、リリーとの一番幸せだった想い出を糧に、前向きに生きていく意欲が湧くようになったからこそ、月のように眩しく輝くパトローナスが出せるのだと思います。
亡くなった人の想い出と後ろ向きな愛だけでは、これほどのパトローナスはできなかったと私は思っています。

● COMMENT ●

はじめまして

初めてこのサイト見ました。私は日本語版しか読んでないので浅いかもしれませんが…7巻読んだ後また最初から読みました。正直、主人公のハリーたちに共感できることは少なく、違和感がたくさんありました。ジニーとかまったく好感持てなかったし。でもスネイプだけは独立した人物像だと思います。33章は何回も読みました。これほどまでに心を打たれる人物に本で巡り逢えることはめったにありません。涙以上の感動を与えてくれました。愛というものの強さを初めて信じました。
なんか場違いな発言だったらすみません。誰かと共有したかったので…

はじめまして

MERさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
場違いではありません。誰かと想いを共有したいのは私も同じです。誰かに私の気持ちを知って欲しくて、一緒に語りたくてこのようなブログを作りました。

7巻を読んで最初から読み返すと今まで気が付かなかったことにたくさん気づくと思います。素通りしていた何気ない描写に、スネイプ先生の苦しみを見つけたりすると、本当に辛くなります。
私は、スネイプ先生はリリーへの愛はもちろんのこと、実はもっと広い愛を持っていたのではないかと考えていて、これからもそういう目で見ていこうと思っています。よかったら、これからもお付き合いください。
よろしくお願いいたします。

はじめまして。
この夏からハリー・ポッターを読み始めて、ようやく2回目を読み終わり、ますますスネイプ先生が好きになりました。読書後、ネット上をいろいろ見回っている時に、今日こちらのサイトを見つけ、セブルスはたくさんの人に愛されているんだな…と思うと、じ~んとなりました。

絶対出来ない生き方ですよね。人はやっぱり、他人に認められたいし、他人に好かれたい気持ちがあります。多い少ないはそれぞれですが。それを一切伏せて、ハリーを守り、なのにハリーに憎まれ、あげくにみんなに裏切り者、卑怯者とののしられ、それでも遂行する…なんて、普通出来ません、出来ません。それが出来るのは、もう人間の領域じゃないです。ある意味、仏様?
でもそれに、人間という実体を持たせたのは、所々に出てくる、ハリーを憎んでいるような素振り、あるいは、スリザりンを贔屓(私にはわざとに見えるのですが)にする素振り、ネビルを必要以上に攻撃する素振りetc.など負の部分だなと思います。
まだこちらのサイトを全部読んでいないので、どう書いてらっしゃるのか解りませんが、ネビルに関しては、「お前がヴォルデモートに選ばれていたら、リリーは死なずにすんだのに」とか、ちょっと当り散らしてるのかなと思いました。当り散らされる方は、相手が大人でセブルスだから、たまったもんじゃないですが。
でも、そんな人間の弱さ、そして寡黙に遂行する強さを持っているスネイプ先生が大好きで、愛しくて、尊敬しています。

ダンブルドアを死なせた時も、きっと何か理由があるに違いないと思っていました。そして、その時の表情。表面上は憎憎しげに見えても、心の中は張り裂けそうだったにちがいありません。ギリシア神話でしたか、テナンという女性は愛する顔と憎む顔が同じだったそうですね。ハリーを見るときも、そうだったんじゃないかな…と思ってしまいます。でも、そんな顔で見られたら、相手は大人でセブルスですし、やっぱり憎まれていると思いますよね(汗)。
もし、セブルスが無事で、ヴォルデモートが死んでたら、ハリーが先生の心を見ることはないから、ハリーが先生を憎んだまま倒すことになるのかな、先生は多分何も語らず倒されるのかな、そんなの、あんまり悲しすぎる…とか考えたら、自分の妄想に落ち込んだ時もありました。

結局は、三人の物語ですね。同じような孤独から出発した三人、愛されない、あるいは疎まれた、あるいは無視された三人、ホグワーツを心のより所にした三人、1人は愛する心を持つことなく成長し、1人は愛する心を持ったけれど、うまく表現することが出来ず何か違う方向へ走ってしまったけれど、悔い改める心を持つことが出来た、そして1人は愛する心も持ったし、愛されることも出来た、人間はいろんな可能性がある、それは自分がどう選択するかだよと言われているようでした。
何か、スネイプ先生の話からそれてしまいました。すみません。
長くなってしまいました。また、ゆっくりと、楽しんで読ませていただきます。

十分な愛

みのんさん、はじめまして。

そうなんです。スネイプ先生は物語の中では十分愛されることはなかったのですが、読者にはずいぶん愛されているのです。そして、こちらには、スネイプ先生を心から愛する方が多数来て下さっています。みのんさんも、ようこそお越しくださいました。

スネイプ先生の真実が7巻で明かされるまでに私たちに見えていたことの、どこまで素振りでどこまでが本気だったのか、わたしにはまだ掴みきれていません。
が、たとえ贔屓やネビルいじめが本気であったとしても、未熟な部分、弱い部分を含めて丸ごとスネイプ先生が大好きです。みのんさんもそうおっしゃっていますよね。本当に愛しい存在です。

>ギリシア神話でしたか、テナンという女性は愛する顔と憎む顔が同じだったそうですね
そのようなお話があるのですね。
確かにスネイプ先生の表情は、ハリーが見たからこそ、全てが同じように「憎しみ」に見えたのでしょうが、その中には、愛も哀しみも色々含まれていたと思います。そういう視点でまだ読み返していないのですが、きっとあらゆる場面で苦しくなるだろうと思います。

>結局は、三人の物語
同感です。でも、私には「親の愛を十分に受けられなかった人は幸福にはなれない」と言っているように見えて、不満でした。
7巻が発売される前から、この三人の共通点と相違点を考えていました。
家庭に恵まれなかった痩せた黒髪の3人の男の子たち。十分愛された過去を持つのは、ハリーだけ。そしてもし、ハリーだけに未来が示されたら、それは不公平だと思っていました。私は、十分愛されなかった人にこそ、愛の喜びを知る未来を与えて欲しかったです。
愛の欠落した、あるいは不十分な子ども時代を送ると、間違った方向に行ってしまう、とのメッセージに見えて仕方ありませんでした。
「自分がどう選択するかだよ」と前向きなメッセージを受け取ったみのんさんが羨ましいです。
ここは、まだ十分自分の考えがまとまっていない部分なので、これからも考えながらゆっくり読み返していこうと思います。

コメントありがとうございました。
更新はゆっくりになっていくかもしれませんが、これからもよろしくお願いいたします。


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