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2017-05

吠えるような声 - 2007.07.12 Thu

ハリーの繰り出す呪文を阻止しながら、スネイプ先生は背後にいる巨大な死喰い人に「さあ、行くぞ!」「もう行く時間だ。魔法省が現れぬうちに―」(6巻28章p.432)と促しています。

ドラコが校門を出たと思われる時間を考慮して言ったのではないかと思います。しかし、この状態で背中を向けてしまっては、スネイプ先生はまだハリーに攻撃される恐れがあります。先生、この後どうやってこの場を去るつもりだったのか気になります。
が、ともかく、死ぬほどの痛みに襲われ、ハリーの足は止まりました。
特に記述はありませんが、ハリーがこの苦しみで死ぬ、とか気が狂うまで拷問される、と思っているところを見ると、『クルーシオ(磔の呪い)』をかけられたのだと思われます。

「『やめろ!』スネイプの吠えるような声がして、痛みは(中略)突然消えた。」(6巻28章p.432)
ハリーはスネイプ先生による呪いだと思っていたようですが、死喰い人によるものでした。
スネイプ先生の「やめろ!」という声が「吠えるような」というところに、先生の余裕の無さを感じます。先生は無言で相手を黙らせるオーラを持つ人です。20メートル離れたハリーならともかく、背後にいる死喰い人には、吠える必要などないでしょうに、先生はここで大声を出しました。
しかも、それまで用いられた「叫ぶ(shout)」ではなく「吠える(roar)」となっています。
なりふり構わない切羽詰った印象で、やはりハリーを守ろうとしたのではないか、と思いたくなります。

「命令を忘れたのか?ポッターは、闇の帝王のものだ―手出しをするな!」(6巻28章p.432)
これはまた、非常に死喰い人側として当然の発言に見えます。そんな命令があったのなら、手出ししてはいけないでしょう。でも、クルーシオですぐに死ぬわけではないし、以前、強力な魔力の持ち主であるヴォルデモートにクルーシオをかけられた時ですら、ハリーは正気を失いませんでした。スネイプ先生がハリーに対して『闇の帝王のもの』程度の認識しかないのなら、ちょっとの足止めにクルーシオを先生自ら利用しようと考えても不思議ではない状況にある気がします。それなのに必死の大声で死喰い人の行動を阻止するスネイプ先生は、ハリーに苦痛を与えたくないようにしか思えません。
もしそうだとしたら、3人の死喰い人に何の疑問も持たせない言い方は、本当に上手いと思います。そして、2章のベラトリックスとの会話も、同様な言い逃れと考えていいように思います。
瞬時に相手を納得させる言い方のできる、スネイプ先生の頭の良さに惚れ惚れすると同時に、常に言葉を選び慎重に行動している先生の緊張しきった姿を思い、胸が痛みます。

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