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2017-08

全ての生徒達への配慮 - 2006.09.09 Sat

スネイプ先生が教室に持ち込んだ先生らしい個性の一つは、壁に掛けられた何枚かの新しい絵でした。
『身の毛もよだつ怪我や奇妙にねじ曲がった体の部分をさらして、痛み苦しむ人の姿』が描かれています。
闇の魔術について語った後、スネイプ先生はそれらの絵を示して闇の魔術について説明していきました。『磔の呪文』の苦しみを表現する苦痛に悲鳴をあげる魔女の絵や『亡者』の攻撃を挑発して血だらけの塊になった者の絵です。

『磔の呪文』と言えば、4巻で偽ムーディが授業で実演して見せ、生徒達には好評だった呪文です。しかし、許されざる呪文である以上、やたら授業で実演するわけにはいきません。また、いくら上級生のクラスであっても、吸魂鬼や亡者を教室に持ち込むことはできないでしょう。
闇の魔術の恐ろしさを正しく表現した凄惨な絵は、何もスネイプ先生の趣味で持ち込んだものではないと思います。
まだ多くを学んでいない低学年の生徒にも、闇の魔術の恐ろしさを実際のものとして少しでも感じ取って欲しいとの、先生の配慮からだと思いました。この教室は全ての学年が使うはずですから。
先生は1年でこの職を、さらにはこの職場を去る覚悟であったろうと私は思うのですが、持てる知識をできるだけ多く正しく生徒に伝え、闇の魔術に対して少しでも自分の身を守れるようにさせたかったのだと信じています。


さて、闇の魔術に関してある程度説明を終えたスネイプ先生は、無言呪文の利点は何かとクラス全体に問います。
例によってさっと挙がったハーマイオニーの手。先生は他の生徒の挙手がないのを時間をかけて確認したあと、やっと指しました。

この場面、本当にドキドキしました。今まで、スネイプ先生が一度だってハーマイオニーを指した事があったでしょうか。
先生が優秀なハーマイオニーをどう考えていたか、今までははっきりした記述はありませんでした。しかし、その実力をやはり認めていたことが、6巻2章でわかりました。
ハリーについてベラトリックスに語った時、何度かのピンチは、単なる幸運と、『より優れた才能を持った友人との組み合わせ』で乗り切ったと言っているからです。優れた才能を持った友人とは、主にハーマイオニーを指すのではないでしょうか。先生はやはりハーマイオニーの才能は認めていたのですね。
それでいて指さないのは、抜きん出て勉強のできる一人だけを相手に、授業を進めていたのでは、他の生徒がついていけないからではないでしょうか。N.E.W.Tレベルのクラスになってようやくハーマイオニーを指したのも、クラス全体がある程度の実力(O.W.LのE以上)を備えた状態だったからだと思います。生徒達全員への配慮を感じます。

ハーマイオニーの答えに対し「『基本呪文集・六学年用』と、一字一句違わぬ丸写しの答えだ」(6巻9章p.271)と素っ気なく言うスネイプ先生。
正しい答えであるにも拘らず、この評価は何?と生徒達は思ったことでしょう。ですが、これに関しては、スネイプ先生の単なる意地悪だとは思えません。その才能を認めるハーマイオニーだからこそ、一歩進んだ回答を期待したのだと思います。ハーマイオニーには教科書の丸暗記など期待していないはずです。
指導者というのは、相手のレベルに合わせて指導するものですから、その期待に添えない回答なら、やはり厳しく評価して当然です。
柔軟で創意的な答えなら、きっと違った言葉が出たでしょう。素っ気なくではあっても。

ハリーの場合、その役割は心得ているでしょうから、また別な意味で、より高度な回答を1年の時から求めていたように思います。
スネイプ先生は実際意地悪な口調で言っているのでしょうが、そのコメントは決して教師として逸脱したものではないと思っています。

● COMMENT ●

教えるということ。

おはようございます。
毎日訪問しているスネイプ先生の追っかけまたはストーカーゆうゆうです。

スネイプ先生の教育者としての能力の高さをここまで具体的に説明出来る人もサイトも少ないです。とても楽しいです。

漠然とスネイプ先生はすごいはずだと思っていた私の形に出来ない思いが明確にに文章化されていて、感動もひとしおです。

>ハーマイオニーの答えに対し「『基本呪文集・六学年用』と、一字一句違わぬ丸写しの答えだ」(6巻9章p.271)と素っ気なく言うスネイプ先生。

 能力の高いハーマイオニーに
「それではダメだ」と言えるスネイプ先生は更に高い能力を持っている。なければ解からないから言えない。(教科書の何処にあるか即答できるのだから、スネイプ先生はすべての教科書を丸暗記済み。きっとページ・行までも・・・・)
「創意性」正にハーに足りない部分なのでしょう。

ただ何故彼は常にいやみっぽく遠回しに言葉短く返答するのか。
「キミの答えは教科書通りすぎるよ。自分の中で噛み砕いたものがなく、創意性が不足しているね。その部分をもっと磨くと君の能力は更に伸びるよ。」(ルーピン先生やダン校長ならやさしくこう言うだろうと思う)
とは言わないのか・・・。

人から指摘されて素直に受け止め改善していくそれも素晴らしい能力であり大切なことですが、具体的な指摘なしで自分で気付いて伸ばしてゆける、これは更に高い能力と言えます。

スネイプ先生はより高い次元での教育、強い能力を求め、その手法は結果としては「いやみ」に聞こえざるをえないということなのかもしれません。

と、ここで又、妄想が浮かんでしまったので、長くなりますから「語ろう!」の掲示板へ移ります。

嫌みっぽい

ゆうゆうさん、いつもコメントありがとうございます!

>何故彼は常にいやみっぽく遠回しに言葉短く返答するのか
全くもっともな疑問です。おっしゃるようにルーピン先生のような温かい口調で諭したほうが、教育的にはむしろ効果があるような気がします。
私も仕事で患者さんに症状の説明やリハビリの指導を行う時や、学生の指導をする時、よく言葉を選んで、工夫します。
その理由の一つは、指導者の立場から威圧的な態度で示しても、心に届かないと思うからです。普通に言っても指導というのは、自分を否定されたと思うものですから、十分注意してわかってもらうように心がけます。もう一つの理由は、私を悪く思って欲しくないから、逆恨みして欲しくないから、というのがあります。
スネイプ先生には、悪く思われたくないという気持は全くないように思います。
また、むしろ否定されたと感じさせるような言い方なので、やはりせっかくの指導は心に届いていません。勿体ないです。先生には心に届かせるつもりはないのでしょうか。
真意がよくわかりません。

嫌味、厳しさ、冷たさの裏・・・。

こんばんわ。

>何故彼は常にいやみっぽく遠回しに言葉短く返答するのか。
スネイプ先生とダンブルドア校長を比較しても良いのですが、ルーピン先生と比較して考察したいです。ということで、「語ろう」に記述します。

楽しみ

ゆうゆうさん、こんばんは。
ルーピン先生との比較、是非伺いたいです。
考察楽しみにしています。


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