topimage

2017-08

もうたくさんだ! - 2006.03.31 Fri

スネイプ先生の記憶を見てしまったハリー、「もうたくさんだ!」という声と共に胸を押されたように感じます。ハリーは数歩後退し、棚にぶつかって棚に並ぶ容器の一つを落としてしまいました。

この時のスネイプ先生は、かつてないほど余裕がないように思います。
1巻から読み返してみると、どんなに怒っている場面でも、声を荒げたり、暴言を吐いたり、ハリーを窮地に追い込むような発言をすることはあったりしても、ハリーを含め生徒に暴力を振るうことはなかったと思います。処罰は教師としての許容範囲内に収まっていますし。
叫びの屋敷では、ドアに立ち塞がるハリーに「どけ」「さもないと、どかせてやる。どくんだ、ポッター」と言うだけで無理にどかさないうちに武装解除されて気絶しています。狂気じみて叫んでいる時でさえ、手を上げることはしていないし、攻撃魔法もしかけていません。

しかし、今回の場面では、ハリーを突き飛ばすことで開心術を防いでいます。突き飛ばしたのが魔法か手かはわかりませんが。
杖は既に吹き飛ばされていましたが、杖に頼らず頭で撥ね付けろとハリーに指示していましたから、杖なしでも開心術を防ぐことはできるはずです。ですから魔法で突き飛ばしたとも考えられますが、この時は実際にハリーの胸を手で押したのではないかという気がします。
微かに震え、蒼白な顔をし、息を荒げるスネイプ先生。この動揺が激しさから見て、咄嗟に手が出たのではないかと想像しています。

この「もうたくさんだ!」というのは、ハリーにもうこれ以上見せたくないというより、これ以上自分の過去を見たくない、というように私は解釈しました。
スネイプ先生は閉心術をハリーのように学んで練習して身につけたわけではないと考えています。いつの頃からか(例えば最初に覗かれた両親の記憶の頃から)自然に感情を表さないようになっていったのではないかと。入学前に既に多くの呪いを知っていたことと照らし合わせてみても、感情を表さないことは、やはり家庭環境によるもののように思います。家庭において感情を表さないことがセブルス少年を守る術(すべ)だったかもしれないと思うとやりきれません。先生が感情を表さないようになっていったいきさつを考えると胸が痛みます。
この記憶はスネイプ先生にとっても特に辛い過去なのではないでしょうか。おそらく自分では無意識のうちに葬っていた記憶を掘り起こされてしまったのではないかと思うのです。
この課外授業での万一の事態に備えて、ハリーには見せたくないいくつかの記憶を抜き取っていたのでしょうが、自分が見たくない記憶は葬っていたため(自分でも忘れていたため)抜き取ることも出来なかったのではないでょうか。

いつも理性的なスネイプ先生が思わずハリーを突き飛ばしてしまうほど見たくない過去。短い描写のなかに多くが語られているのだと思います。

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