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2015-06

知っていた人 - 2015.06.15 Mon

先日、テレビで「賢者の石」の映画を見て気づいてハッとしたことがありました。
スネイプ先生がハリーを守っていることをクィレル先生は知っていた、という事実です。
もちろんそれは1巻を読んだ時から知っていたのですが、改めて考えると、守る動機を知らないとは言え、重大な秘密の一つをクィレル先生は知っていたんだ!というのは新鮮な驚きでした。

リリーが亡くなって絶望していたスネイプ先生に、ダンブルドアは、リリーの死を無駄にしないようハリーを守ることを手伝うように言いました。闇の帝王がいずれ戻って来た時、リリーの息子ハリーの身に危険が及ぶと聞いて、スネイプ先生は「なるほど、わかりました。しかし、ダンブルドア、決して―決して明かさないでください!このことは、私たち二人の間だけにとどめてください!誓ってそうしてください!私には耐えられない……とくにポッターの息子などに……約束してください!」(7巻33章p.437~438)と、ハリーを守ることを了承しつつ、守っていることは誰にも明かさないよう懇願したのでした。

7巻でこの部分を読んだためか、クィレル先生が1巻で言ったことなどすっかり抜けてしまい、スネイプ先生がハリーを守っているのを知っていたのはダンブルドアだけのような気になっていたので、スネイプ先生がひた隠しにしていたことを知っていた人が他にもいたことにハッとしました。
原作では、クィレル先生は「殺そうとしたのは私だ」とクィディッチの試合中、ハリーを箒から落とそうと呪文をかけていたことを明かし、「君を救おうとしてスネイプが私のかけた呪文を解く反対呪文を唱えてさえいなければ」(1巻17章p.424)と説明しています。
また、スネイプ先生がクィディッチの審判を買って出た理由を、「私が二度と同じこと(箒から落とそうと呪文をかけること)をしないようにだよ」と話しています。スネイプ先生がクィレル先生の行動を阻止した理由を、ちゃんと「ハリーを守るため」と見ているのですね。
他の先生方については「全員、スネイプがグリフィンドールの勝利を阻止するために審判を申し出たと思った」「スネイプは憎まれ役を買って出たわけだ」(1巻17章p.425)と言っていて、誰も気づいていない様子です。自分の行動が邪魔されることで、クィレル先生だけが、スネイプ先生がハリーを守っている、という事実に気付いたのだと思います。

スネイプ先生がハリーを守る理由をクィレル先生は何だと思っていたのでしょう?
あくまで生徒の一人として守っているなら、他の先生と情報を共有しないことを不自然に思わなかったのでしょうか。スネイプ先生が学生時代ジェームズと互いに毛嫌いしていたことも知っていて、だからハリーを憎んでいるとは思っている様子ながら、「だが、おまえを殺そうなんて思わないさ」(1巻17章p.427)と言っています。
他の先生から誤解されても一人で嫌いな同級生の息子を守るスネイプ先生を疑問に思わなかったのは、ヴォルデモートの指示に従うことで精いっぱいで他のことを考える余裕がなかったからなのかもしれません。

スネイプ先生の方は、「クィレルから目を離す出ないぞ、よいな?」(7巻33章p.438)とダンブルドアに言われていることはわかりますが、クィレル先生にヴォルデモートの気配を感じていたのかどうかは明らかにされていません。6巻でベラトリックスには、闇の帝王が自分の前に姿を現さなかったのは残念だ、自分が全力で挫こうとしたのはクィレルだと説明していますが、「どちらに忠誠を尽くすのか決めておいていただきましょう」(1巻13章p.330)と言っているくらいですから、やはりヴォルデモートかダンブルドアか、の二択を迫ったのではないかと思われ、既にヴォルデモートの気配を感じつつ、ハリーを守っていたのではないかと思います。

リリーのためにハリーを守ると決めた日にダンブルドアに告げられた通り、ヴォルデモートに狙われるようになったハリーを、全力で守り始めたスネイプ先生。「このこと(ハリーを守ること)は二人の間だけにとどめてください!誓ってそうしてください!」と懇願したのに、自分の行動から狙う側であるクィレルに「救おうとしていた」ことが知れてしまっていたとは…
その上「私には耐えられない……とくにポッターの息子などに……」と言っていたのに、入学して1年にも満たない時にハリーに早々に告げられていたとは!

スネイプ先生は、クィレル先生が死んで秘密の一部を知る人がいなくなったいう意味でもホッとしたのでしょうか。ハリーが「スネイプがきみを救おうとしていた」と聞かされたことまでは知ることもなく、その辺は気にしていなかったでしょうか。それとも、リリーのためという動機さえ知られなければ、ハリーを守っていることを知られるのは許容できたのでしょうか。
私としては、ダンブルドアの他にも、スネイプ先生がこっそりハリーを守っていることを知っている人がいたことは嬉しいです。スネイプ先生を、常に周囲を欺き続ける緊張感から少しでも解放したいので。

明かされてしまったスネイプ先生の秘密の一つは、その後、ハリーのベッドサイドでダンブルドアによって「この一年間、スネイプは君を守るために全力を尽くした」(1巻17章p.441)と蒸し返されています。
これは、決してダンブルドアが約束を破ったということではなく、守った理由を、「互いに嫌い合う間柄のジェームズに借りがあるのが我慢できなかった」、と事実と違う理由にすり替え、クィレルに明かされてしまった「ハリーを守った」事実をフォローするためのものだったのだろうな、と解釈しています。

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