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2011-06

グリモールド・プレイスに向かったのは - 2011.06.19 Sun

不幸にもジョージの耳に呪いを当ててしまった記憶の後に出てきたのは、シリウスの寝室にひざまずき、手紙を読みながら涙するスネイプ先生の姿でした。

スネイプ先生がハリーに遺した記憶は、ほとんどが時系列に並んでいるようですが、この場面だけは違うようです。
これは、一つ前の囮作戦以前の記憶だと思われます。なぜなら、グリモールド・プレイスにスネイプ先生が入れたのは、マッドアイがスネイプ除け呪文を施す前だった、との作者の言葉があるからです。
ローリングさんはこう言っています。
Snape entered the house immediately after Dumbledore's death, before Moody put up the spells against him.(スネイプはマッド-アイがスネイプ除けの呪詛をかける前、ダンブルドアの死の直後に家に入った)
(ブルームズベリー社・ライブチャット:2007.7.30)

immediatelyは「すぐに、早速、ただちに」という意味なので、ダンブルドアの死後、かなり早い時期だと思われます。
スネイプ先生は、ダンブルドア殺害後、ドラコと共に校庭を走って逃げ、追いつきそうになったハリーと対峙する時に、ドラコも死喰い人も先に行かせました。
スネイプ先生は、後から一人で姿くらまししたのではないかと思います。

ドラコたちの向かった先は7巻1章で登場したマルフォイ邸ではないでしょうか。
スネイプ先生も間もなくマルフォイ邸に向かったと思いますが、先にグリモールド・プレイスに向かったのではないかという気がしています。
もしダンブルドア殺害後直ちにヴォルデモートに報告する必要があったとしても、遅れた言い訳として、今のうちに騎士団本部の家探しをする必要があった、とでも言えば良いわけですから。
だとしたら本当は何の目的で行ったのかが気になります。

直前まで騎士団の一員だったスネイプ先生にとって、この時期新しく知りたい騎士団の情報などなさそうです。
では、シリウスの家には何かリリーの手紙や写真などの痕跡が残っているのではないかと元々考えていて、本当に家捜し目的で行ったのでしょうか。
私としてはその目的で行ったと考えるのは抵抗があります。

7巻9章でハリーがグリモールド・プレイスに入った翌朝、以前ロンとともに使っていた寝室が荒らされているのに気付きます。シリウスの部屋もレギュラスの部屋も散らかっていました。
その探し方が、私のスネイプ先生のイメージではないのです。
洋箪笥の戸が開けっ放しだったり、ベッドの上掛けが剥がされていたり、何より、本を乱暴に振った痕跡があったことが。
これはやはりマンダンガスが金目のものを探して荒らした部屋に後からスネイプ先生が入って手紙を見つけた、と考えたいところです。
リリーの気配を探すために、このように荒々しく部屋を散らかしていったとは、考えたくないです。

一つ気になるのは、マンダンガスが6巻12章でホグズミードでハリーに会って以来(10月半ば以来)、姿を見せなくなったことです。
ということは、マンダンガスがブラック邸を荒らしていたのはスネイプ先生が騎士団を離れる半年以上も前、ということになります。
が、その間もし騎士団のメンバーがグリモールド・プレイスに集ったとしても(実際使っていたかどうかは不明)、やはり以前と同じ厨房くらいしか行かなかったのではないかと思います。
シリウス亡き後、ハリーの持ち物となった家を、勝手に上の階まで上がってくるような面々ではないと思うので。
だから、ハリーが見た荒れた様子は、その10ヶ月くらい前のマンダンガスの仕業と考えたいです。
ただ、スネイプ先生の心の底には、ブラック家には何かリリーにまつわる物があるのではないか、という思いが前からあったのではないかとは思っています。

ダンブルドアを殺したスネイプ先生は、スネイプ除けのような呪いが無かったとしても、騎士団のメンバーの誰かと鉢合わせする可能性のあるこの場所に、二度と足を踏み入れるつもりはなかったと思います。
でも、ダンブルドアを殺した直後だったら、騎士団のメンバーは皆まだホグワーツに居てダンブルドアの死を知ったか知らないかのこの時だったら、グリモールド・プレイスは無人であると知っていたと思います。

スネイプ先生は一人になりたかったのではないかと私は考えています。
スピナーズエンドではなくグリモールド・プレイスを選んだのは、心の底にある「ブラック家にはリリーに関する何かがあるかも?」というわずかな希望のためではなかったか、と考えています。ハーマイオニーがハリーとロンを連れて咄嗟に姿現しした場所がなぜかトテナムコート通りだったり、クィディッチ・ワールドカップがあった森だったりしたように、最初に思いついた場所だったのではないかと想像しています。

騎士団本部として使われたグリモールド・プレイスに、かつてスネイプ先生は何度も足を運びました。
が、一度も一緒に食事をしたことがないというスネイプ先生が、騎士団の会議の開かれる厨房以外の部屋に足を踏み入れるとは到底思えません。
けれど、シリウスの部屋は最上階(一体何回まであるかはわかりませんが、ハリーやロンが以前使った3階の寝室よりは上にあるようです)、そこまでスネイプ先生が上っていったのは、どうしてでしょう?

私は、無目的にただひたすら階段を上がっていったのではないかと考えています。
大切なダンブルドアを殺してしまった罪の重さに耐えかねて、苦しくてわけもわからず、ひたすら自分の足で息を切らして上っていったのではないかと想像しています。
そのままヴォルデモートの下に向かえば、閉心術を保てるかどうかわからないくらいに気が動転していたのだと思います。
ハリーが「臆病者」と呼んだ後に見たスネイプ先生の表情は、「異常で非人間的(demented, inhuman)」となっており、dementedは取り乱した、気が狂ったような、という意味がありますから、かなり動転していたことを示しています。
そのようなわけで、私は、スネイプ先生が自分を鎮めるために、ほとんど無意識のうちに一人になれる場所としてここを選び、階段を上り続けたのではないかと想像しています。自らの体を傷めつけるように、息が苦しくても立ち止まらず、ひたすら上っていく姿を思い浮かべては、胸を痛めています。

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