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2010-01

口にしなかった言葉 - 2010.01.30 Sat

リリーと議論する記憶の中でセブルスは、ルーピンを病気だと言うリリーに「毎月、満月のときに?」と言っただけでした。
ルーピンの正体を知りながらも、結局「人狼」という決定的な言葉を口にしなかったセブルスの姿に、強く胸を打たれます。

リリーが、セブルスを「恩知らず」とか、ジェームズをヒーローのように「あなたを救った」とか、まるで見当違いなことを言っているにも拘わらず、セブルスはルーピンの正体をばらしていないのです。
不十分な言葉でリリーの怒りを買っても、自分の見たものについては、ついに一言も語りませんでした。

何度目かの読み返しでこのことに気づいた時、思わず声に出して泣いてしまいました。
この状況で、ルーピンを貶めてまで自分を有利にしようとしなかったところに、私はセブルスの魂の気高さを感じます。
ルーピンの秘密をばらした時に彼が受ける社会的なダメージの大きさを、セブルスはわかっていたのではないかと思います。また、ダンブルドアに口止めされたことを、きっちり守ろうとしたのでしょう。
(結局、ルーピンの正体を明らかにしたのは、教師となったルーピンがハリーたちを襲うというあってはならない出来事があった直後でした。さすがにその時は、ルーピンの社会的ダメージ云々を言っている場合じゃなくなったからだと私は思っています。)


「最悪の記憶」の試験の場面でのセブルスは、人狼に関する設問があっても一心不乱に解答を書くのみで、ルーピンの方をちらりとも見ていませんでした。
シリウスは試験中よそ見をし、ジェームズは落書きしているというのに。またこの二人は、試験後ルーピンの前で話題にして笑い飛ばしたり、大声で話して「小さい声で頼むよ」とルーピンに哀願されたりしていたというのに。

私は以前、O.W.Lの日は暴れ柳事件より前の出来事ではないかと推察したことがありました。
セブルスが、設問の「人狼」に反応する様子はなかったからです。
それに、あの事件の後でジェームズやシリウスが、二対一で攻撃してくるとは思えなかったからです。いくらなんでも、暴れ柳事件が最後の悪ふざけだと思っていました。
暴れ柳事件でセブルスに、死ぬかもしれないような悪戯をしておきながら、OWL試験の後、退屈だという理由でいきなり二人がかりで攻撃し、多くの人の前で辱めるとは思えませんでした。また、暴れ柳事件では、ルーピンだってかなり心に傷を負ったはずですから、大声で話題にするとも思えませんでした。
シリウスもジェームズも、何の反省もないではありませんか!
暴れ柳事件からは、何も学ばなかったのでしょうか。

それに、ルーピンだって自分も他人も危険に晒すと知りながら、ダンブルドアと決めたルールを破っていました。その罪は重いと思います。
なのにセブルスは、怒るリリーの前でもルーピンの秘密を守り続けたのです。支離滅裂になりながらも、「ジェームズは君が好き」などと自分が不利になるようなことを言いながらも……。
その人間性に、私は強く強く惹かれます。
セブルスの魂の清らかさ気高さが、ここでリリーに伝わらなかったことが残念でたまりません。

ポッターのやっていること - 2010.01.21 Thu

スネイプ先生の、組分けの次の記憶は、リリーと中庭で議論しているものでした。
リリーが、「このあいだの晩に何があったか、聞いたわ。あなたは『暴れ柳』のそばのトンネルをこっそり下りていって、(中略)ジェームズ・ポッターがあなたを救ったと―」(7巻33章p429)と言っています。
また、3巻で、「シリウス・ブラックは十六のときに、すでに殺人の能力を顕した」(3巻21章p.512)とスネイプ先生が言っていることから、セブルスが5年生の15か16歳の時の記憶だと思います。

そもそもこの場面における事の発端は、リリーがセブルスのスリザリンの友達であるエイブリーやマルシベールを非難する言葉でした。
マルシベールがやったという『何か』は、リリーは『闇の魔術』だと言い、セブルスは『冗談だ』と言っています。
これが何かはわかりませんが、その意見の食い違いは十分あり得ると思います。まさか許されざる呪文を使ってはいないと思いますが、服従の呪文だって、偽ムーディーが授業で使った時は、生徒の笑いを誘ったものでしたから。

マルシベールの『闇の魔術』を冗談というセブルスにリリーが苛立つと、「ポッターと仲間がやっていることは、どうなんだ?」(7巻33章p.428)とセブルスは切り返しました。
ここで疑問なのですが、この時セブルスは彼らがアニメーガスになれることを知っていたのでしょうか。

3巻を読むと、
「セブルスはある晩、わたし(ルーピン)が校医のポンフリー先生と一緒に校庭を歩いているのを見つけた。(中略)シリウスが、(中略)木の幹のコブを長い棒で突つけば、あとをつけて入ることができるよ、と教えてやった。(中略)スネイプは試してみた(中略)しかし、君のお父さんが、(中略)自分自身の身の危険も顧みず、スネイプのあとを追いかけて、引き戻したんだ」(3巻18章p.462)とあります。

大事なのは、自分自身の危険も顧みず、という一言だと思います。それはつまり、ジェームズは牡鹿の姿には変身せずにセブルスを引き戻しに行った、ということだと思います。でなければ、毎月一緒に校庭や村を歩きまわるアニメーガスだって危険だということになるので。
また、「我輩は校長にくり返し進言した。君が旧友のブラックを手引きして城に入れているとね」(3巻19章p.464)ともあります。そしてダンブルドアは、「シリウスが昨夜、あの者たちがどんなふうにして『動物もどき(アニメーガス)』になったか、すべて話してくれたよ」「―わしにも内緒にしていたとは、ことに上出来じゃ」(3巻22章p.559)と話しています。
ハリーが3年生のこの時だって、スネイプ先生は真剣にハリーの身を守ろうとしていたのですから、知っていたらダンブルドアに話し、動物にも警戒していたはずだと思います。スネイプ先生もダンブルドアも知らなかったと考えて良いと思います。

ということは、ポッターとその仲間のやっていることが具体的に何だかわからないまま、「どうなんだ?」と切り返したことになりますね。
毎月、ポッターとその仲間たちが夜出歩いていることは突きとめながらも、それがなんだかわからないセブルス。
でも、確実にルーピンの正体は知ってしまったセブルス。
彼らがアニメーガスに変身できることを初めて知ったのは、3巻、叫びの屋敷で透明マント内に隠れて話を聞いていた時だったのでしょうか。

アニメーガスへの変身自体は闇の魔法ではありません。でも、間違うと「とんでもないことになる」として魔法省に管理され、登録の必要があるというのに未登録であったのは明らかに違法行為です。また、ダンブルドアの信頼を裏切り、学生やホグズミードの住人の身の危険の可能性を知りながら、「わくわくする」とか「冒険」程度にしか考えていなかった彼らと『闇の魔術』を冗談と話すセブルスと、どこが違うのかリリーに問いたいです。もちろん、リリーはそれを永遠に知らなかったかもしれませんが。

アニメーガスに変身して出歩いていたと聞いた時は、さぞかし悔しかったことでしょう。
未登録のアニメーガスだということを突き止めていれば、セブルスの人生も違ったものになっていたかもしれないと思うと、私が悔しいです。

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