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2009-11

母親の価値観 - 2009.11.15 Sun

ホグワーツ入学前のセブルスはマグルの社会に暮らしながら、既にマグルに対する偏見や軽蔑を持っていました。
それは子どもの心に自然に生じる類の価値観ではないと思います。

魔法力のたくさんあるリリーに対しては強い憧れを示しながら、全く魔法の力の無いペチュニアに対しては明らかに違う口調で『マグル』呼ばわりをするセブルス。
それはアイリーンの口調であり、価値観なのだろうと推察します。
自分の体験から見ても、母親の価値観というのは、子どもに(特に小さいうちには)強く影響を与えるものだと思うので。
だったら、アイリーンはなぜトビアスと一緒になったのでしょう。
元々は好きで結婚し、結婚したトビアスが妻に暴言を吐くようになってから、アイリーンはマグルを軽蔑するようになったのならわかります。
最初からの価値観では結婚には至らない気がします。
いずれにしても、息子にそのような価値観を植え付ける妻も、同じ価値観を内に持つセブルスも、トビアスが気に入るわけがないと思います。
そこで喧嘩になり、妻を怒鳴りつける。
セブルスはそんな暴力的な父親=マグルだと思ってしまい、偏見を深めていったのかもしれません。悪循環です。

セブルスが入学前からホグワーツやスリザリンへ憧れていたのも、母親譲りではないかと思います。
ホグワーツから手紙が来ることを「絶対だ」と確信している様子をハリーは印象深く見ています。
また、入学時のホグワーツ特急内で「だけど、僕たちは行くんだ!」「とうとうだ!僕たちはホグワーツに行くんだ!」(7巻33章p.424)
と言うセブルスのその興奮を抑えられない様子に、泣いていたリリーでさえ微笑んでいます。
そのように希望に満ちていたのは、ただ別な世界に逃げ出したかったからではなく、そこが素晴らしい世界であるとの認識があったからだと思います。それは、母親の生き生きとした説明があったからこそではないかと私は考えています。

お母さんの価値観が染みついた子ども時代のセブルスを誰が責められるでしょう?魔法使いの家に育った子は、ドラコもジェームズもみんな親の価値観そのままではありませんか。シリウスが違うくらいで。
親から聞かされたことを信じた素直な子が、スリザリンを強く希望してそこに振り分けられたとしても(本人の選択が影響しますよね)、「だから狡猾だ」、とは言えないと思うのです。(ますます組分け帽子の意味がわからなくなります)
純血主義のスリザリンにおいて、マグルに対する差別意識など修正されるはずもなく、そのままマグルを「穢れた血」と呼ぶことを誰が責められるのでしょうか。
むしろ、マグル出身が圧倒的に少ない寮が生じるような、そのような組分けを許してきた学校側に問題があるような気がします。新しい価値観が生まれようがないと思うのですが。

結局、手酷いしっぺ返しをくらい大事なものを失ってからスネイプ先生は変わっていきました。その変化の一因に、先生としての体験から来るものもあったのではないかと私は思っています。
様々な経験から人は学んでいくものです。
絶交するのは早すぎた気がします。

私としては、スリザリン寮で流され気味だったことを責めるより、まだしっかり母親の価値観に染まっている時点で、リリーを傷つけまいとして、「何か違うの?マグル生まれって」(7巻33章p.417)と聞かれて躊躇し「何も違わない」と答えたり、ペチュニアのことを「あいつはただの―」(7巻33章p.424)と言いかけながら素早く自分を抑えたセブルスの優しさの方を高く評価したいです。

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