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2009-04

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ダンブルドアの意図 - 2009.04.26 Sun

スネイプ先生は何度もダンブルドアに、ハリーのなすべきことについての情報を自分にも与えるよう頼んでいたことが33章でわかりました。
しかし、ダンブルドアは一切話しませんでした。
ヴォルデモートから死の宣告を受けた時、杖の秘密が明かされて、スネイプ先生はどう感じたのでしょう。

ダンブルドアはハリーとの会話で、こう言っています。
「でも、先生は、ヴォルデモートが杖を追うと予想なさったのでしょう?」
「リトル・ハングルトンの墓場で、きみの杖がヴォルデモートの杖を打ち負かしたときから、わしは、あの者が杖を求めようとするに違いないと思うておった。(後略)」(7巻35章p.503)
ダンブルドアは何年も前から、ヴォルデモートが最強の杖に執着すると確信していたようです。

さらにこう言っています。
「先生が、スネイプによるご自分の死を計画なさったのなら、『ニワトコの杖』は、スネイプにわたるようにしようと思われたのですね?」
「たしかに、そのつもりじゃった」(7巻35章p.504)

それはつまり、杖の所有権がスネイプ先生の手に渡ったように見せかけることを仕組んだということですよね?
実際はダンブルドアの死は計画されたものであったために、たとえ間にドラコの武装解除が入らなかったとしてもスネイプ先生に所有権は移動しなかったでしょう。
ダンブルドアが所有権を有したまま死ねば敗北しないまま終わり、杖もそれでおしまいになるというのが当初の計画だったのだと思います。

でも、ヴォルデモートの前ではあくまでスネイプ先生が杖の所有者であると思わせておく必要があったのは間違いないと思います。でなければ、ダンブルドアの計画の意味がありません。
また、ヴォルデモートを、何度も殺人を犯すことを辞さない魔法使いと見ているダンブルドアなら、所有権の移動に際してヴォルデモートが殺人を迷わないこともわかっていたと思います。

ヴォルデモートも、以前の持ち主のグリンデルバルドが生きていたという点から、殺さずに所有権が移動することには気づいていたかもしれませんが、「いまとなってはおまえの存在も、たいした意味がない」と考えている身では、てっとり早く確実に所有権を移動させるには殺すしかないと考えたのだと思います。

そんな危険な立場に置かれていたことを、スネイプ先生は死の宣告の際に悟ったのではないかと私は心配しています。
閉心術は最期まで解かなかったスネイプ先生ですが、「ニワトコの杖をダンブルドアの墓から奪った」と聞いたとき、その顔がデスマスクのようだったのは、より一層動揺した気持ちを抑え込もうとしたからだと思います。
スネイプ先生が動揺したのは、命の危険を確信したのと同時に、「ダンブルドアを殺すことによって杖の所有権が自分に移るようにダンブルドアに謀られた」と感じたからではないかとも考えられると思います。
ヴォルデモートの説明に、頭の回転の速いスネイプ先生が、ダンブルドアが自分に殺人を命じた意味に気づいてしまったら可哀想です。

スネイプ先生がこの後、ろくに言葉を発することなく、ほとんど無抵抗だったのは、ハリー同様、自分も死ぬべき時に死ぬようダンブルドアによって運命が定められていたと考えてしまったからではないかという気がします。何を聞いても十分な情報が与えられなかった理由がこれだったのか、と思ったかもしれません。
「ニワトコの杖は、最後の持ち主を殺した魔法使いに所属する。おまえがアルバス・ダンブルドアを殺した。」(7巻32章p.402)
こう言われたら、それを命じたダンブルドアの真意を知りたいと思うでしょう。別に穿った見方でもなんでもないと思います。だって、本当にダンブルドアはそう考えていたのですから。

ダンブルドアに命じられた殺害には杖の所有権のことまで絡んでいたのか、杖の秘密などダンブルドアは知らなかったのか、きっとスネイプ先生は混乱していたと思います。
混乱の中にいたことが、ろくに反撃しなかった理由の一つではないかと思っています。

私は、スネイプ先生はリリーに対するものとは違う愛情をダンブルドアに抱いていたと考えています。それなのに、ダンブルドアの計画に自分の死が組み込まれていた可能性に思い当ってしまったら、どれほどスネイプ先生を苦しめることになるでしょう。
疑心暗鬼となり、心の拠り所の一つを失った状態になったために無抵抗だったのなら、それは殺された理由や方法以上に残酷なことではありませんか?
子どもの頃から十分な愛を与えられなかったスネイプ先生の最期が、これではあまりに惨すぎます。
私の思い過ごしであって欲しいです。
スネイプ先生が生きて意識のある間、ハリーに伝えることにのみ集中して、この悲しい事実に気付いていませんように。

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迫る危険 - 2009.04.19 Sun

32章を読み始めた時、Elder Wand(ニワトコの杖)というタイトルのこの章の中に、あれほど恐ろしい内容が書かれていようとは、思いもしませんでした。むしろ、30章のタイトルの方に、大いに警戒させられました。
私が、スネイプ先生の生命の危険に気付いたのは、ヴォルデモートとの会話もだいぶ進んでからでした。
スネイプ先生は、いつから気がついていたのでしょう?


ヴォルデモートがルシウスにスネイプ先生を連れてくるよう命じた時、既にナギニは透明な球体に守られる形で宙に浮かんでいました。
学校を去ったスネイプ先生がどこに身を隠していたかわかりませんが、叫びの屋敷に入ったスネイプ先生は、ナギニの姿に、ハリーにあの重要事項を伝える時が来たと悟ったのだと思います。ハリーが、死ぬべき時に死ななければならない運命にあることを。

ヴォルデモートとの会話は、最初から少しずれていました。
ヴォルデモートが「間もなくやり遂げる」と自信のあることを言っているのに、「小僧を探すようお命じください。私めがポッターを連れて参りましょう」(7巻32章p.397)と、唐突とも思える提案をしています。
7巻1章では、聞かれたことに正確に答え、他の死喰い人の情報を否定はしても、無関係な提案を自らするようなことはありませんでした。
スネイプ先生の頭は、ハリーに伝えるタイミングを計ることで一杯になってしまったのだと思います。
そんな中、ヴォルデモートはハリーの話ではなく、杖が思い通りにならない疑問をぶつけてきました。

「わ―わが君?」スネイプが感情のない声で言った。「私めには理解しかねます。わが君は―わが君は、その杖できわめて優れた魔法を行っておいでです」(7巻32章p.398)

いつものように滑らかに言葉の出てこないスネイプ先生に、動揺を感じます。また、動揺のあるときほど、スネイプ先生は感情を出さないよう努力しているように思います。
では、この時早くも気づいていたのでしょうか。
私は、この戦いの最中、ハリー云々という前に杖の威力の不満を口にするヴォルデモートに、スネイプ先生は虚を突かれたのではないかと思っています。スネイプ先生は、杖の秘密など、何一つ知らされていなかったのですから。

杖の威力が不十分であると語るヴォルデモートの口調は静かでしたが、ハリーは傷痕の痛みから、ヴォルデモートの強い怒りを感じます。
ハリーは、無言のスネイプ先生に対し、危険を感じてご主人を安心させるための適切な言葉を探しているのではないかと思っています。
しかし、私は、スネイプ先生が漠然と危険な空気を感じてはいても、自分の命が狙われる理由に思い至らないため、ハリーへ伝える方法を画策することに集中していたのではないかと思っています。

それでも、ヴォルデモートは確実に話を進めています。
「俺様は時間をかけてよく考えたのだ、セブルス……俺様がなぜおまえを戦いから呼び戻したかわかるか?」(7巻32章p.398)
早く死の宣告をしたい様子です。
でも、スネイプ先生の方は。

そのとき、一瞬、ハリーはスネイプの横顔を見た。その目は、魔法の檻の中でとぐろを巻いている大蛇を見つめていた。(7巻32章p.398)

そして、ヴォルデモートの問いには、簡単に「いいえ」と答えたのみで、再びハリーを探すことを命じるよう申し出ています。
ああ、スネイプ先生。
こんなにも間近に死が迫っているというのに、ハリーに伝える使命のことで頭が一杯なのですね。
ヴォルデモートの苛立ちの前に、何度も何度も「ポッターめを探すお許しを」と繰り返し請う姿は、とても痛々しいです。
ヴォルデモートの怒りが極まって、ハリーがその思考を共有できるようになった時、見下ろしたスネイプ先生の顔は蒼白でした。
杖の不具合を聞きながら目をそらし、ナギニを見つめています。
なんだかわからないまま、身の危険は強く感じていて、いよいよハリーに伝える手段の選択肢の少なさを知り、必死で頭を回転させているのだと私はこの場面で感じます。

さらにヴォルデモートは杖の話を進めます。
「俺様は、三本目の杖を求めたのだ、セブルス。ニワトコの杖、宿命の杖、死の杖だ。前の持ち主から、俺様はそれを奪った。アルバス・ダンブルドアの墓からそれを奪ったのだ」(7巻32章p. 401)

この言葉を聞いたスネイプ先生に変化が表れています。

再びヴォルデモートを見たスネイプの顔は、デスマスクのようだった。(7巻32章p. 401)

スネイプ先生、この時、はっきり自分の身を脅かしているものの正体がわかったのではないかと私は考えています。
「ニワトコの杖、宿命の杖、死の杖」の知識は、スネイプ先生にもあったのだと思います。あの魔法界のおとぎ話を、お母さんから読んでもらったことがあったのかもしれません。
その名を聞いて、ヴォルデモートの言わんとしていることを理解したのだと思います。
そして、その時ではもう遅すぎたのだと思います。
この後、スネイプ先生がヴォルデモートに対して言った言葉は、
「わが君―小僧を探しにいかせてください―」(7巻32章p.401)
「わが君―」(7巻32章p.402)
「わが君!」(同)
だけでした……

スネイプ先生がここで命を落とすことになった要因はいくつかあると思いますが、ヴォルデモートの怒りの正体に気付くのが遅れたこともその一つではないかと私は思っています。
ナギニが保護されている姿を見たりしなければ、ハリーに伝える方法を考えることに集中しなければ、ヴォルデモートの怒りを鎮める何か上手い言葉を紡ぎ出すことができたと思います。それだけの能力はあったと思います。


存在の否定 - 2009.04.12 Sun

30章でスネイプ先生がマクゴナガル先生から本気で攻撃されたことに、私は心を痛めましたが、言葉の暴力にも大いに傷つきました。
「あなた方死喰い人が、仲間内の伝達手段をお持ちだということを、忘れていました」(7巻30章p.313)という嫌味にはスネイプ先生、聞こえないふりをしています(泣)
「卑怯者!卑怯者!」(7巻30章p.315)
これを背後に聞きながら、スネイプ先生はどんな気持ちだったでしょう?今までも何度も誤解されながら憎まれ役を演じてきたスネイプ先生ですが、この言葉に激しく反応した6巻での様子を思うと、私の方が平静ではいられなくなります。
それでも、6巻の時と大きく違うのは、誰も傷つけることなくホグワーツを脱出できたことでしょうか。
示し合わせていたとはいえ、ダンブルドアを殺さなければならなかった6巻の時とは、気持ちもまるで違ったでしょう。
スネイプ先生はもしかしたら、こうもりのように飛びながら、満足そうに薄笑いでも浮かべていたかもしれません。悪役らしく(泣)

マクゴナガル先生の暴言は、スネイプ先生が去った後も続きます。
窓から飛び降りたと知ったハリーが「それじゃ、死んだ?」と聞いたのも悲しいけれど、「いいえ、死んではいません」と苦々しく答えたマクゴナガル先生の言い方にとても傷つきました。
やはり本気で殺そうとしていたのだと感じます。事実を知らなかったとはいえ、スネイプ先生に死んで欲しかったのだと思います。
そんな風に思われていることって、本人には伝わりますよね?
可哀想に。

スネイプ先生は、その人生で、存在をちゃんと肯定してもらったことってあったのだろうかと心配になります。
家庭でも、学生生活でも、教師生活でも。
5巻28章の記憶の中では、ジェームズにはっきり存在そのものを否定されています。
死喰い人としてヴォルデモートには重宝されたかもしれませんが、それだってその能力を買われただけ。結局、「いまとなってはおまえの存在も、たいした意味がない」(7巻32章p.397)と言われています。
ダンブルドアだって、「きみがいてくれて、わしは非常に幸運じゃ」(7巻33章p.441)と言っておきながら、自分を殺すよう指示しています。
それではスネイプ先生が自分自身を肯定しようがないでしょう!
なんで、みんなで寄ってたかってそんな物言いをするのでしょう。
せめて、死の間際、居合わせた3人の誰かが一言「死なないで」と言ってくれたら良かったのに……
ああ、誰か、誰か。
物語の中の誰でもいい。
本文に書かれていなくても、セブルスに、「生きているだけで十分」「いてくれて嬉しい」という言葉か、態度を示した人がいますように。

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