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2009-03

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「去る」 - 2009.03.28 Sat

19章のタイトルThe Sacking of Severus Snapeは日本語版では「セブルス・スネイプ去る」と表されました。
the sackingには「クビ」「お払い箱」「解雇」などの意味があります。

校内の廊下で攻撃を仕掛けたマクゴナガル先生と応じるスネイプ先生。
マクゴナガル先生が、火や手裏剣(ダガー)で攻撃してくるのに対し、スネイプ先生が行ったのは、盾の呪文、火を蛇に変えたこと(主語がはっきりしませんが、たぶんスネイプ先生がやったのでは?)、甲冑を自分の前に押し出して手裏剣を避けたこと、両腕を締め上げた甲冑を振りほどいて飛ばせたこと、一目散に逃げ出し、窓から外に飛び出していったこと、でした。

先生方に致命傷を負わせる可能性のある攻撃は何一つしていません。
まだスネイプ先生がどちらの側かわからない状態で読んでも、やはりスネイプ先生が他の先生方を傷つけようとは思っていないことが、はっきり見て取れました。

しかし、攻撃される前、最初にこの場面に登場したとき、スネイプ先生はどうするつもりだったのかが、よくわかりません。
マクゴナガル先生との会話や、視線などから、そこにハリーがいると踏んでいるのは確かなようです。
ハリーを守る立場にありながら、ヴォルデモートの腹心を演じるスネイプ先生は、ここでマクゴナガル先生がハリーの存在を認めたところで、表だって守れるわけでもなく、かと言って捕獲したところで、ヴォルデモートの前で守りきれる勝算があったとも思えません。ハリーが今後何を為すべきか、事の詳細を把握していないのですから。また、真相を語るには機が熟していないことも十分承知していたはずです。
探り合う会話も短めで、いきなり「ハリー・ポッターを見たのですかな」と言っているところから、マクゴナガル先生が仕掛けてくるのを待っていたような気もします。

スネイプ先生は、ホグワーツを去る時だと判断していたのでしょうか。
たくさんの死喰い人やヴォルデモート本人がホグワーツに近づいている今、校長として中から生徒を守ることは難しいと考えて。
ヴォルデモートも叫びの屋敷で言っています。
「熟達の魔法使いではあるが、セブルス、いまとなってはおまえの存在も、たいした意味がない。」(7巻32章p.397)
今まではヴォルデモートが校内に立ち入ることが簡単にはできなかったからこそ、スパイは必要でした。ダンブルドアが亡くなり、校内にも入ることができるようになった現在、スパイとしての役割が終わりに近付いていることはスネイプ先生にもわかっていたのではないかと思います。
スネイプ先生は、ホグワーツを去るつもりで、マクゴナガル先生の前に出て行ったような気がしています。

7巻後にインタビューに答えたローリングさんが、スネイプ先生は事実上辞職したから肖像画がなかったと言ったのは、スネイプ先生自身が去るつもりだったと考えているからかもしれません。
以前の私は、ハリーだけでなく他の生徒も全力で守っているスネイプ先生が、ホグワーツを去ろうと考えるはずはないと思っていましたが、外から守る、という方法を選択したのなら、それもあり得ると思うようになりました。
機が熟すまで(ナギニが守られるようになりハリーに真相を話すこと出来る時まで)ヴォルデモートの腹心を演じ続けるなら、マクゴナガル先生たちと目指すところが同じでも理由を話すわけにはいかないし、表立った行動もできるはずもありません。ここは、やはり、1巻のときと同様、他の先生方全員に誤解されながらも、憎まれ役を買って出て、ハリーや他の生徒を守ることに徹しようとしたのではないかと思いました。

追い出されたと思って、酷く悲しんだ私ですが、前に向って進んで出て行ったのなら、納得できると思いました。
ここは、先生たちにお払い箱にされたのではなく、逃げ出したのでもなく、前進するために「去った」のだと私は考えたいです。
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有能ゆえに - 2009.03.12 Thu

ルーナと共にレイブンクロー寮に忍び込んだハリーは、アレクトに見つかりヴォルデモートに連絡されてしまいました。
すぐにアレクトを気絶させるも、応答のない妹に苛立つ兄アミカスが騒ぎ立て、さらにそこにマクゴナガル先生も駆け付けました。
アミカスも気絶させ、二人とも縛りあげ、ハリーとルーナとマクゴナガル先生はレイブンクロー寮から出てきました。
ハリーとルーナは透明マントを被っています。
3人が廊下を疾走しながら、下の階を目指す途中、ひっそりとしたもう一つの足音を耳にします。
気付いたマクゴナガル先生に問われて返事をし、甲冑の陰から歩み出たのは、スネイプ先生でした!

腹の探り合いのような会話の後、スネイプ先生はずばり聞きました。
「ハリー・ポッターを見たのですかな、ミネルバ?(後略)」(7巻30章p.313)
次の瞬間、マクゴナガル先生の杖が信じられないほど素早く空を切ったので、ハリーはスネイプ先生が気絶したのではないかと思ったくらいでした。もちろん、スネイプ先生はもっと素早く盾の呪文を発動し、体勢を崩したのはマクゴナガル先生の方でしたが。

この時、いっそマクゴナガル先生の呪文に打たれ、気絶していたら、スネイプ先生の命は助かったのではないかと思ってしまいます。
でも、ハリーは正解にたどり着くことができず、ヴォルデモートを倒せなければ、ヴォルデモートの世になり、用済みとみなされるか自分を脅かす存在と考えられて、結局命はなかったでしょうか。
それとも、ハリーは校長室でダンブルドアから直々に自分の運命を知らされ、34章以降と同じ道を進んでヴォルデモートを倒し、スネイプ先生は生き残っても真実を明かさないまま死喰い人として囚われたでしょうか。

物語中、あちこちの場面で「もしも」が頭をよぎります。
スネイプ先生がどうやったら生き残り、心穏やかに過ごせただろうかと。
色々な可能性が頭を過りますが、結局この場面でもスネイプ先生は全力を尽くしたし、その能力は、マクゴナガル先生より上でした。先を読む頭の回転の速さも、素早く動く身体的な能力も。姿の見えないハリーから攻撃を受ける前に素早く行動する、という意味もあったと思います。
隙がありません。

スネイプ先生、有能だったから命を落としたような気すらしてきます。
いっそ、カロー兄妹のうように縛りあげられて天井から吊るされて、戦いとは無関係に気絶していて欲しかったです。ちょうど3巻の叫びの屋敷の時のように。

でも、有能でなかったら、4巻でヴォルデモートが復活し、召集に2時間遅れて「ご不興を買った」スネイプ先生が、生き残れたかどうか。
スピナーズ・エンドでベラトリックスから次々と受けた質問と同じ質問をされたというスネイプ先生は、頭の回転が速くなかったら、とてもヴォルデモートの怒りを鎮めることはなかったはずです。
有能だからこそ、ここまで生き残った、と言う方が正しいのですね。
それにしても、短すぎる……

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