スネイプ先生に開心術!!
スネイプ先生についてあれこれ思ったことを綴ります。「ハリーポッター」7巻のネタばれあり。未読の方はご注意ください。
『プリンス』の正体
2007年07月15日 (日) 23:14 | 編集
死ぬほどの痛みをもたらす死喰い人の呪文から解放され、ハリーはよろめきながらスネイプ先生に近付いていきました。
ほんの2,3メートルの距離にまで。
「セクタム―」と言いかけた呪文はまたしてもかわされました。
さらに、「レビ―」と言いかけますが、再び阻止されます。
丸腰で横たわるハリーにスネイプ先生が近付いてきます。

蒼白いスネイプの顔は、ダンブルドアに呪いをかける直前と同じく、憎しみに満ち満ちていた。
「我輩の呪文を本人に対してかけるとは、ポッター、どういう神経だ?(中略)我輩こそ『半純血のプリンス』だ!我輩の発明したものを、汚らわしいおまえの父親と同じに、この我輩に向けようというのか?(後略)」(6巻28章p.434)

私はスネイプ先生が、自ら考え出した呪文を心から愛していると思っていますから、憎く思っているポッター親子に使われることに嫌悪感を覚えるということは、十分納得できます。
が、なぜ、このタイミングでスネイプ先生が自分の正体を明かしたのかがよくわかりません。
以前、セクタム・センプラを使ったハリーに開心術をかけ、既に魔法薬の本の秘密は知っていたでしょうに。あの時取り上げなかったことは、容認したのだと私は思いましたが、その時は名乗りませんでした。
ここで去り際に先生が自分の所有物だと明かしたことは、何か意味のあることではないかと思います。

取り上げなかった教科書は、必要の部屋に隠されたことまで知っていたとしても、まだハリーの管理下にあるとわかっているはずです。そこに記された呪いの数々を、スネイプ先生が考え出したものとわかった上で見直せば、新たな発見もありスネイプ先生と戦う(泣)ヒントにもなるでしょう。「ここで、はっきり敵味方に別れるが、しっかり予習しておくように」という意味もあったのではないかと都合よく考えたりしています。実際敵になったかどうかは別としても。

また、6巻を振り返ってみると、タイトルになっている『謎のプリンス』は、『上級魔法薬』の本に非常に価値のある書き込みをしていた、というだけで、メインの話の流れからは少し遠いところにありました。
その書き込みのおかげでハリーはスラグホーンに可愛がられ、必要な情報を手に入れましたが、多分魔法薬の出来の良し悪しに関係なくお気に入りにはなったのではないかと思います。
本がハリーに与えた影響は、書き込みによって授業で高い評価を得られたことより、独創的な数々の呪文や魔法薬の製造方法を書き残した前の所有者『半純血のプリンス』自身を、ハリーが信頼していくことにあったのではないかと思います。
ハリーがプリンスの正体を知ったことで、プリンスに対する思いは変わってしまいました。というより、プリンスに心酔していった自分を責めるようになっています。でも、少なくともプリンスにどういう思いを抱いていたか、ハリーは自覚しています。

ダンブルドアがスネイプに対して許しがたいほどの信頼を置いていたということが、どうしても頭から振り払えない…しかし、ハリー自身が同じような思い込みをしていたことを(中略)思いださせてくれた…走り書きの呪文がだんだん悪意のこもったものになってきていたのに、ハリーは、あんなに自分を助けてくれた、あれほど賢い男の子が悪人のはずはないと、頑なにそう考えていた。(6巻30章p.484)

この思いは、実は正しいのではないかと思っています。私は、このプリンスに対する信頼を、いつかハリーが思い出すのではないかと期待しています。ハリーは今の時点では気付きませんが、後にダンブルドアが信頼した理由がわかり、何の先入観もなくイメージした『半純血のプリンス』そのままのスネイプ先生を感じる時が来るのではないかと思うのです。
そのためには、プリンス=スネイプ先生だとハリーが知る必要もあったのだと思います。
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