スネイプ先生に開心術!!
スネイプ先生についてあれこれ思ったことを綴ります。「ハリーポッター」7巻のネタばれあり。未読の方はご注意ください。
最後の指導
2007年07月08日 (日) 15:26 | 編集
スネイプ先生に向かって、クルーシオの呪文を言いかけたハリーに、先生は言います。
「おまえにはそんな度胸はない。というより能力が―」(6巻28章p.431)
また、ハリーが次々唱える呪文を未然に防ぎ、こうも言いました。
「また防がれたな。ポッター、おまえが口を閉じ、心を閉じることを学ばぬうちは、何度やっても同じことだ」(6巻28章p.432)

この緊迫した場面で、先生はやっぱり「先生」だと思わずにはいられません。
スネイプ先生は最初の登場場面から、ずっとハリー視点で、嫌悪感に満ちた表現でもって描写されてきましたが、読み返してみれば、常に物を教える態度は一貫して「先生」らしかったと思います。入学間もない幼いハリーに対する理不尽な態度は大人げないのですが(汗)
ハリーが授業をまともに聞いていないだけで、先生はいつだって重要なことをきちっと教えていました。
最初の授業からベゾアールの話をしたり、ポリジュースの存在を2年生の授業で話したり、人狼のヒントを与えたり、個人授業で閉心術を教えたり、6年生になってからは無言呪文を教えたり。
最後に与えたこの言葉も、ヴォルデモート対策として、最重要課題であると伝えたかったのだと思います。そもそも、6年生に無言呪文を教えたのだって、ハリーの教育が目的だったと私は考えています。それなのに、先生が教えた10ヶ月ほどの期間にハリーはそれを習得していませんでした。無言呪文も閉心術も、対ヴォルデモート戦で必要不可欠であるのに、それができていないハリーに、最後に課題を与えていったのではないかと思います。
また、以前こちらの記事でも書きましたが、許されざる呪文を使う能力が今のハリーは十分でない、ということも教えたかったのだと思います。ヴォルデモートに打ち勝つには、ヴォルデモートの持たない力=愛だけでは不十分で、同時に相手に大きなダメージを与えられる憎しみも必要だと教えたかったように思います。そして、ハリーの中にその憎しみを培うことこそが、スネイプ先生に与えられた役割だったのではないかと私は今も思っています。

ドラコと一緒に走っていたスネイプ先生が、ドラコを先に走らせ振り向いたこの場面、もしかしてハリーに一言指導するために残ったのかな、という淡い期待もありましたが、読み返してみると、ハリーの放ったステューピファイの呪文が先生の頭上を通りすぎていった直後にドラコを逃がし振り返っています。当たれば動けなくなりますから、やはりここでハリーの足を止めなければ、と考えた方が自然でしょうか。
ちなみに、この時の二人の距離は約20メートル(20ヤード=18メートル強;1ヤード=0.9144メートル)でした。20メートルの距離を実感するのは、なかなか難しいです。私の場合、訓練室に10メートルのラインが引かれていますから、その倍ということで想像します。以前習っていた水泳教室のプールは、20メートルだったので、そこからイメージすることもできます。ちょっと遠いと思いました。

指導するために振り返ったわけではないにしても、最後に向き合ったこの瞬間に、大事な一言を残した先生は、やはり熱心な指導者で、ハリーを勝利に導く、要となる人物に違いないと思います。
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