2007年06月17日 (日) 22:26 | 編集
4人の死喰い人に促されてもドラコはダンブルドアを殺すことができず怯えて立っていました。そこへ現れたのがスネイプ先生。すばやくあたりを見回し、ダンブルドアや死喰い人達、ドラコへと視線を走らせました。
状況をすばやく読んでいるのだと思いました。いつだってそうでした。スネイプ先生は、その場の空気をすばやく読み取る人です。
その時、スネイプ先生の名をひっそりと(quite softly)呼ぶ声が聞こえました。ハリーを怯えさせる懇願する声で。無言で進み出たスネイプ先生は、ドラコを荒々しく押しのけダンブルドアを一瞬見つめます。
ついにこの場面まで来てしまいました。6巻について語り始めて1年あまり経つのに(!)、私の先生像は相変わらず定まっていません。先生がどういうつもりで死の呪文を唱えたのかいまだにわからないのですが、やはりこの時のスネイプ先生は、とても苦しんでいるように思えます。
まとまらないまま書きます。考察でもなんでもありません。
この時、スネイプ先生は自分の部屋にいたことが、後のハーマイオニーたちの証言からわかっています。
自分が不在の間、騎士団員を警護にあたらせていたダンブルドアですが、校内にいて当然のスネイプ先生が警護にあたらず、部屋にいるのは不自然です。二重スパイですから、自分の判断だと思われるような動きはせず、人に呼ばれて動く形をとっていたということでしょうか。状況に応じて動けるようにしていたのではないかと思います。どちらの側にもとれるように動き、先生は無事塔の上に到着しました。
すばやくあたりを見回し、どう動くべきか状況を読んでいたところに、ダンブルドアの声がかかったのではないかと思いました。ひっそりと呼ぶダンブルドアの声。ハリーを怯えさせたというその声にスネイプ先生もまた怯えたのではないでしょうか。
「ひっそりと」と訳されている「quite softly 」は、私は原書で読んだ際、優しくなだめるような声を想像しました。
前回書いたように、私はダンブルドアとスネイプ先生の間でいくつかの選択肢が用意されていたのではないかと思っています。その一つがダンブルドアを殺すこと。それを19章で提示して、拒否したスネイプ先生に強く言い聞かせていたのではないかと思っています。
ドラコを助けられないような状況の今、残された選択肢を教えるために、声をかけたような気がします。quite softly に。親が子どもを宥め優しく諭すように。
無言で進み出るスネイプ先生は、狼男でさえ怯えさせるオーラを放っていたようです。その顔にハリーが見てとった嫌悪と憎しみは、やはり自分にこのようなことをさせることへの憎しみ、そして自分自身への嫌悪と憎しみの表情に思えます。少なくとも、優秀な閉心術士であるスネイプ先生が、表情に感情を込めたのは、そこには何も計算はなく、ありのままの姿で立っていたような気がします。
スネイプ先生、とても苦しそうです。かわいそうに。
以前、コメントでいただいたことがありましたが、ダンブルドアがハリーに、場合によっては自分を置き去りにせよと命じ、実際水盆の水薬を何があっても飲み干させるよう言い聞かせた姿を思い出します。この時のハリーも大変辛そうでしたし、自分自身を嫌悪し、憎んでいました。
ダンブルドアは、同じことをさせているのでしょうか。それがどれほど辛いことなのかわかってやっているのだとしたら、私もやはりダンブルドアを許せません。
6巻読了直後からの疑問ですが、ダンブルドアはそこまで冷徹な人物なのでしょうか。そんな風にはとても思えないのですが、ここで全くダンブルドアの依頼なくスネイプ先生が死の呪文を唱えたと考えることも私には辛くて、ダンブルドアに悪役を押し付けたくなってしまいます。ハリーがダンブルドアに、何があっても水薬を飲ませると誓わされたように、スネイプ先生もまた、何かの誓いに従い、その誓いを破れない自分を憎んだのでしょうか。
(後に「臆病者と呼ぶな」と激昂したスネイプ先生の姿を考えると、それが図星であったと思うのですが、自分の何を臆病と感じたのか気になります。その点はまた後日考えてみますが)
あくまでもスネイプ先生はヴォルデモート側で、死喰い人の手前もあってダンブルドアに手をかけたとしても、一瞬見つめた間に葛藤があったはずです。でなければ、そんな嫌悪と憎しみの表情が現れることなく、さらりと実行したに違いありませんし、後に臆病者に反応することもなかったでしょう。
いずれにしても、このダンブルドアを見つめた一瞬、スネイプ先生は色々な覚悟を決めたのだろうと思うと、痛ましくてなりません。
どうか今後、何があっても投げ遣りな気持ちになりませんように。
状況をすばやく読んでいるのだと思いました。いつだってそうでした。スネイプ先生は、その場の空気をすばやく読み取る人です。
その時、スネイプ先生の名をひっそりと(quite softly)呼ぶ声が聞こえました。ハリーを怯えさせる懇願する声で。無言で進み出たスネイプ先生は、ドラコを荒々しく押しのけダンブルドアを一瞬見つめます。
その非情な顔の皺に、嫌悪と憎しみが刻まれていた
「セブルス…頼む…」
スネイプは杖を上げ、まっすぐにダンブルドアを狙った。
「アバダ・ケダブラ!」(6巻27章p.422)
ついにこの場面まで来てしまいました。6巻について語り始めて1年あまり経つのに(!)、私の先生像は相変わらず定まっていません。先生がどういうつもりで死の呪文を唱えたのかいまだにわからないのですが、やはりこの時のスネイプ先生は、とても苦しんでいるように思えます。
まとまらないまま書きます。考察でもなんでもありません。
この時、スネイプ先生は自分の部屋にいたことが、後のハーマイオニーたちの証言からわかっています。
自分が不在の間、騎士団員を警護にあたらせていたダンブルドアですが、校内にいて当然のスネイプ先生が警護にあたらず、部屋にいるのは不自然です。二重スパイですから、自分の判断だと思われるような動きはせず、人に呼ばれて動く形をとっていたということでしょうか。状況に応じて動けるようにしていたのではないかと思います。どちらの側にもとれるように動き、先生は無事塔の上に到着しました。
すばやくあたりを見回し、どう動くべきか状況を読んでいたところに、ダンブルドアの声がかかったのではないかと思いました。ひっそりと呼ぶダンブルドアの声。ハリーを怯えさせたというその声にスネイプ先生もまた怯えたのではないでしょうか。
「ひっそりと」と訳されている「quite softly 」は、私は原書で読んだ際、優しくなだめるような声を想像しました。
前回書いたように、私はダンブルドアとスネイプ先生の間でいくつかの選択肢が用意されていたのではないかと思っています。その一つがダンブルドアを殺すこと。それを19章で提示して、拒否したスネイプ先生に強く言い聞かせていたのではないかと思っています。
ドラコを助けられないような状況の今、残された選択肢を教えるために、声をかけたような気がします。quite softly に。親が子どもを宥め優しく諭すように。
無言で進み出るスネイプ先生は、狼男でさえ怯えさせるオーラを放っていたようです。その顔にハリーが見てとった嫌悪と憎しみは、やはり自分にこのようなことをさせることへの憎しみ、そして自分自身への嫌悪と憎しみの表情に思えます。少なくとも、優秀な閉心術士であるスネイプ先生が、表情に感情を込めたのは、そこには何も計算はなく、ありのままの姿で立っていたような気がします。
スネイプ先生、とても苦しそうです。かわいそうに。
以前、コメントでいただいたことがありましたが、ダンブルドアがハリーに、場合によっては自分を置き去りにせよと命じ、実際水盆の水薬を何があっても飲み干させるよう言い聞かせた姿を思い出します。この時のハリーも大変辛そうでしたし、自分自身を嫌悪し、憎んでいました。
ダンブルドアは、同じことをさせているのでしょうか。それがどれほど辛いことなのかわかってやっているのだとしたら、私もやはりダンブルドアを許せません。
6巻読了直後からの疑問ですが、ダンブルドアはそこまで冷徹な人物なのでしょうか。そんな風にはとても思えないのですが、ここで全くダンブルドアの依頼なくスネイプ先生が死の呪文を唱えたと考えることも私には辛くて、ダンブルドアに悪役を押し付けたくなってしまいます。ハリーがダンブルドアに、何があっても水薬を飲ませると誓わされたように、スネイプ先生もまた、何かの誓いに従い、その誓いを破れない自分を憎んだのでしょうか。
(後に「臆病者と呼ぶな」と激昂したスネイプ先生の姿を考えると、それが図星であったと思うのですが、自分の何を臆病と感じたのか気になります。その点はまた後日考えてみますが)
あくまでもスネイプ先生はヴォルデモート側で、死喰い人の手前もあってダンブルドアに手をかけたとしても、一瞬見つめた間に葛藤があったはずです。でなければ、そんな嫌悪と憎しみの表情が現れることなく、さらりと実行したに違いありませんし、後に臆病者に反応することもなかったでしょう。
いずれにしても、このダンブルドアを見つめた一瞬、スネイプ先生は色々な覚悟を決めたのだろうと思うと、痛ましくてなりません。
どうか今後、何があっても投げ遣りな気持ちになりませんように。

