スネイプ先生に開心術!!
スネイプ先生についてあれこれ思ったことを綴ります。「ハリーポッター」7巻のネタばれあり。未読の方はご注意ください。
見たことのない姿
2007年03月04日 (日) 00:32 | 編集
トイレで密かに泣いているドラコの姿を目撃して、ハリーは衝撃に立ち尽くしますが、気付いたドラコが杖を抜いたことから、攻撃の応酬が始まります。そして、ハリーはプリンスの教科書にあった、敵に対して用いると思われる呪文、「セクタムセンプラ」を使いました。
顔や胸から血を噴き出して倒れたドラコを見て呆然とするハリーと騒ぐマートル。そこへ飛び込んできたのは、スネイプ先生でした。

この場面、考えてみたい部分もいくつかありますが、まずはスネイプ先生の描写の絵的な美しさを味わおうと思います。

ドアがバタンと開いて憤怒の形相で入ってきたスネイプ先生。この憤怒の形相という部分、原文では‘his face livid.’となっています。lividは「激怒した」という意味ですが、「鉛色の」「青ざめた」という意味もあります(Yahoo!!辞書より)。普段土気色の顔が、鉛色になっていたかもしれない、と思うと、その感情の激変ぶりに驚かされます。それほど美しいというわけではありませんが(あれ?)

次にスネイプ先生は、ハリーを荒々しく押しのけ(Pushing Harry roughly aside) 、ひざまずいて(he knelt over Malfoy)います。
普段、どんなに言葉に毒があっても、動作が荒々しい場面はそんなに多くありませんでした。3巻でシリウスが逃亡した後に、病室のドアを猛烈な勢いで開けたことはありました。あと、開心術を撥ね返された時に、ハリーを突き飛ばしたことがありましたが、それは荒々しいというよりは、むしろ痛々しい感じがしました。
ハリーはドラコの脇に両膝をついていましたから、先生は自分もひざまずく過程で屈みながら押しのけたのだと思われます。押しのけたということは、ハリーもそんなに遠くに突き飛ばされたわけではなさそうです。スネイプ先生に触れるくらいの近距離でこの後のスネイプ先生の処置を見ているのだと思います。羨ましい…

荒々しくハリーを押しのける姿も稀ですが、さらにひざまずくスネイプ先生など、今まで出てきたことがあったでしょうか。
ドラコの倒れている床は、呪文によって破壊された水槽タンクのために水浸しです。そこへ大量の出血も加わって、大変なことになっていますが、そこにスネイプ先生もひざまずいているわけですから、当然先生の着衣もどんどん水分を吸っていると思われます。
水や血で重くなったローブに加え、ひざまずいてドラコの上に屈みこんでいるわけですから、かなりバランスが悪いのではないかと思います。ドラコの体のすぐそばに杖を持っていない方の手をついて支えていたのかもしれません。かなり身を屈めて顔を近づけていたのではないかと想像します。髪はカーテンのように垂れ下がり、表情はハリーにも見えないのかもしれません。まるで這い蹲るようなこの姿勢にも心ときめくものがあります。そしてその手もドラコの血に染まるわけです(だから何?)

杖で傷をなぞりながら、呪文を唱えるスネイプ先生。しかもその呪文は、歌うような呪文です。
スネイプ先生が歌!?
この部分を初めて読んだ時の驚きとときめきは、忘れられません。
「歌うような」と感じるくらいですから、単調な呪文ではなく抑揚があるもの、旋律のあるもの、ということでしょうか。大変貴重な描写です。
スネイプ先生は、さらにドラコの顔から血を拭い、呪文を繰り返しています。残りの血を拭った(wiped)とありますが、ロンのレポートにこぼれたインクをハーマイオニーが杖で吸い取ったようにしたということでしょうか。布などでふき取っている図の方が好み(汗)ですが、そんな余裕がでるのは、全ての傷が塞がってからという気がします。まだ杖を離すことなく、吸い取る形ですばやく拭い、すかさず二度目の反対呪文を唱えたのだと思います。

そして、傷が塞がると、ドラコを半分抱え上げて立たせています。
立つことができたドラコにも驚きますが、そこは置いておきます。
抱えて立たせるという図も、なかなか貴重な場面です。そもそも生徒に触れる場面があったかどうか思いだせないのですが、これほどのスキンシップはかつてありませんでした。
仰向けに倒れたドラコを抱え上げるには、背中に腕を入れて抱き起こす形ではないかと想像します。どの位置にスネイプ先生がいたか、ですが、横たわるドラコの右か左にいたと考えるのが自然な気がします。
頭側や、足側では傷の治療を行い難いでしょうから。右か左から抱え上げる時、私なら、肩の下と膝の裏側に腕を差し入れます。ドラコのぐったり具合にも依りますが、背中に片手だけ入れるのも、両手をそれぞれ両肩の下に入れて手前に起こすのも、腰を痛めかねません。
スネイプ先生はどうしたのでしょう。後で腰が痛くなっているスネイプ先生もかわいいですけど。
どちらにしても、ドラコが羨ましくて、ちょっとドキドキする場面でした。

スネイプ先生は今までのどの場面でも魅力的でしたが、この24章、かつて見たことのないようなスネイプ先生の描写が満載で、しかもその後もハリーとの長いやり取りがあるので、2章と並んでお気に入りの章です。
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